株式会社イマジナは、2025年12月19日に最新刊『共感価値の設計図 ~まだ知られていない、”理念”の本当の価値とチカラ~』を発表する。これは、同社の創業20周年を記念したものであり、理念経営の本質に光を当てた内容となっている。著者はイマジナの代表取締役社長である関野吉記氏であり、本書は理念が人材育成において持つ力を詳細に解説している。
理念の本当の価値を見つめる
近年、多くの企業が「心理的安全性」や「ハラスメント防止」といった理念に取り組んでいるが、これらが教育における「間違えないためのマニュアル」として扱われがちだ。その結果、現場のコミュニケーションの質が低下し、従業員間のオープンな対話が減少、特に若手社員の思考力が育ちにくい状況が生まれている。
AI技術の進化と働き手の減少が進む現代においては、社員が自分で考え、主体的に行動できる能力が求められる。本書では、このようなビジネス環境において企業が「理念を社員の血肉にする組織」、つまりは共感価値の高い組織をどう作るかが重要であると主張している。この理念浸透を人を育てる教育体系として再定義することが本書の最大のテーマである。
本書の主要な特徴
1.
理念浸透を人材育成として位置づける: 理念をただ理解させるだけでなく、理念を基に行動し、自発的に考え、価値を生み出すことができる人材を育成するプロセスを詳細に解説している。
2.
若者の思考力低下を指摘: 現場での思考停止に繋がる心理的安全性の誤解やハラスメントへの過剰反応、マニュアル依存がどのように教育環境を悪化させているかをデータと事例を交えて明示している。
3.
「人を残す文化」の哲学: 単なるスキル育成に留まらず、未来を担う人材を社内に残す文化をどのように根付かせるかを、20年の実践例をもとに紹介している。
4.
著者の実体験から導く教訓: 15歳で単身アメリカに渡り、様々な困難を乗り越えた著者の体験がベースとなっており、人の成長に必要な環境のリアリティが生々しい実感をもって語られている。
新しいプログラム「共感価値プロジェクト」の始動
新刊の発売に合わせ、イマジナは12月より「理念経営 × 共感価値 × 育成5年計画」というテーマでセミナーや調査、社員トレーニングプログラムを一新することを発表した。内容としては、理念浸透度を測るサーベイや部門長向けトレーニング、入社後5年間の育成ロードマップ、理念に基づく評価設計支援など多岐にわたる。
本書は、以上のような実践レベルに落とし込まれた新しいプログラムを順次公開する予定であり、企業理念の重要性を再認識する機会を提供することが期待されている。
最後に
著者関野氏は次のように述べている。「どれほど素晴らしい理念も、それを支える「人」が育たなければ意味がない。企業の未来を拓くのは人の成長であり、本書ではその本質をどのように組織に根付かせることができるかを全力で探求した。」
書籍詳細
- - 書名: 共感価値の設計図 ~まだ知られていない、”理念”の本当の価値とチカラ~
- - 著者: 関野 吉記(株式会社イマジナ 代表取締役社長)
- - 発売日: 2025年12月19日予定
- - 出版社: 株式会社プレジデント社