栄養の日にあたる8月4日、食事と睡眠の調査結果が発表
国内で人気のAI食事管理アプリ『あすけん』を運営する株式会社askenと、株式会社ポケモンの睡眠ゲーム『Pokémon Sleep』、筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構(IIIS)が行った調査が注目を集めている。この調査では、栄養と睡眠の関係性について詳しい分析を行い、特にたんぱく質、炭水化物、食物繊維の摂取量が睡眠にどのような影響を与えるのかが明らかになった。
調査の概要
この調査は7日以上にわたって、AI食事管理アプリ『あすけん』で食事記録と、睡眠ゲーム『Pokémon Sleep』での睡眠記録を取った4,825人を対象に行われた。調査結果は、栄養素と睡眠の関係についての重要なデータを提供している。
調査結果のハイライト
1. たんぱく質の摂取量
調査において、たんぱく質の摂取量が多い人は、総睡眠時間が長いことが明らかになった。具体的には、総エネルギー摂取に対するたんぱく質の比率が約19%を超えるグループでは、他のグループと比較して総睡眠時間が約10分長い傾向が見られた。これは、たんぱく質由来のアミノ酸が神経伝達物質合成に寄与することが影響していると考えられる。しかし、過剰摂取は腎機能に影響を与える可能性もあるため、適切な量の摂取が重要だ。
2. 炭水化物の摂取量
続いて炭水化物の摂取が睡眠に与える影響についても調査された。炭水化物を多く摂取する人は中途覚醒が少ないことが判明。具体的には、総エネルギー摂取に対する炭水化物の比率が約52%のグループでは、中途覚醒が最大0.8%減少する結果が出た。過剰な炭水化物摂取は反対に睡眠の質を低下させる場合があるため、注意が必要である。
3. 食物繊維の摂取量
食物繊維の摂取も睡眠に良い影響を与えることが確認された。食物繊維を約13g以上摂取している人は、総睡眠時間が約10分長く、中途覚醒も1.1%減少し、入眠時間も約2分早くなる傾向が見られた。この結果は、健康的な食事が睡眠の質を向上させることを示している。
Na/K比と睡眠の関連性
加えて、Na/K比(ナトリウムとカリウムのバランス)が睡眠に与える影響も見逃せない。Na/K比が高いグループでは、睡眠の質が低下する傾向が見られ、睡眠時間が短くなる事例が研究結果から浮かび上がった。これは高血圧の予防と健康維持とも関連があると言える。
専門家の見解
調査を行ったaskenの管理栄養士、道江美貴子さんは、「睡眠は誰にでも身近で重要な生活要素であり、その質を向上させることで日々の健康が改善される」と語る。また、この研究を通じて、栄養の重要性を再認識することが強調されている。
特別キャンペーンの実施
調査結果の発表を記念し、あすけんでは「毎食記録4日間チャレンジ」を開催中。対象者は、指定された期間内に食事記録を行うことで抽選でプレゼントがもらえるという内容だ。この機会に、ユーザーは食生活を見直し、健康改善に取り組むことが期待される。
おわりに
今後も、栄養と健康との関連性を深める研究が待たれる。食事と睡眠の質が相互に影響し合う要因を理解し、日常生活においてより健康的な選択ができるよう目指したい。