ウパダシチニブの新たな申請
2025-09-12 11:37:16

アッヴィ、ウパダシチニブの若年性特発性関節炎治療薬を適応追加申請

アッヴィ合同会社は、同社の製品ウパダシチニブについて、新たに多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎(pcJIA)の治療薬として日本における適応追加承認の申請を行ったと発表しました。ウパダシチニブは、1日1回経口で投与することが可能な低分子のヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤であり、日本において既に関節リウマチなど、8つの適応症に対して承認を受けています。

若年性特発性関節炎(JIA)は、16歳未満で発症する原因不明の慢性関節炎であり、自己免疫疾患の一つです。この疾患は、発症から6週間以上経過することが必要であり、国際リウマチ学会(ILAR)の基準に基づくと7つの病型に分けられ、そのうちの約30%がpcJIAとされています。pcJIAは、特に5つ以上の関節に影響を及ぼす形態であり、青年期の発育に深刻な影響をもたらすことがあります。

多くの若年性特発性関節炎患者は、機能障害や発育障害、関節の deformityなどを伴い、生活の質が著しく低下するリスクがあります。特にpcJIAの患者は、痛みや障害が続く場合が多く、将来的には成人期にもこの活動性が続くことがあるため、根本的な治療法の確立は急務となっています。現状ではJIAの根治療法は存在せず、治療の主な目標は臨床的寛解を目指すことです。

ウパダシチニブの申請に関して、アッヴィは国際共同第1相試験に基づいています。具体的には、M15-340試験におけるデータが活用されており、この試験は2歳から18歳未満のpcJIA患者に対するウパダシチニブの効果を評価しています。また、M16-049試験では小児のアトピー性皮膚炎に対する安全性なども評価されています。

ウパダシチニブの利用により、既存の生物学的治療では効果が不十分な患者に対する新たな治療選択肢が期待されています。特に、経口投与が可能な治療法は小児患者にとって特に優れた選択肢と考えられています。このような新薬の開発には、多くの専門的な試験と研究が不可欠であり、アッヴィは次世代の治療方法提供を目指しているのです。

アッヴィは、免疫疾患、がん、精神的および神経疾患など多様な健康課題に対して革新的な医薬品を提供する企業です。日本においても、様々な疾患に関する治療法の研究開発を行っており、疾患に苦しむ患者さんの生活の質を向上させるための努力を続けています。ウパダシチニブの新たな適応追加が実現すれば、多くの若年性特発性関節炎患者にとって大きな希望となるでしょう。

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