2025年のオフィス家具市場動向と業界動向を徹底解説

2025年8月度の中古オフィス家具市場動向

市場全体の状況

株式会社オフィスバスターズが発表した2025年8月度の「中古オフィス家具指数」によれば、主要エリアの空室率は2.85%と、前月比で0.31ポイントの低下を記録しました。この数字は、コロナ前の需給バランスに近づいていることを示唆しています。また、賃料は平均して1坪あたり120円上昇し、都市部での移転の難しさが増していることも明らかとなりました。

有効求人倍率は1.22倍で横ばいを維持し、失業率は2.3%とわずかな改善の兆しを見せています。このような数値から、都市部における新規オフィスの移転や拠点の開設が難しい状況であると言えるでしょう。ただし、8月はお盆休みも重なり、オフィス移転やレイアウト変更の動きには一時的な鈍化が見られました。

商品カテゴリごとのトレンド

最近のオフィス家具市場では、商品の売れ行きにも変化が現われています。以下に、2025年8月の商材別単価推移をまとめました。

- チェア: 売上が349円減少し、昨年比では3,469円減少。ローコストチェアが引き続き人気を博し、特にお盆期間中に個人向けの販売が増えました。
- デスク: 価格は昨月比で1,609円、昨年比で960円の上昇。フリーアドレスデスクは堅調に推移し、企業によってはフリーアドレスと単体デスクの使い分けが進んでいます。
- 書庫: 価格は239円の上昇、昨年比では510円の減少。単価変化は小さいものの、依然として高い販売数をキープ。
- ロッカー: 価格は1,238円の上昇、昨年比でも1,621円増加。フリーアドレスデスクとのセット購入が主流となり、パーソナルロッカーの需要も増加しています。
- テーブル: 昨月比で1,730円の上昇、昨年比では211円の減少。研修用のスタックテーブルの受注が増加傾向にあります。

8月の市場観測と今後の展望

8月は全体的に落ち着いた市場推移が見られましたが、お盆期間中には個人ユーザーからの椅子に関する問い合わせが増加しました。また、連休明けからは法人によるレイアウト変更や什器調達の問い合わせが増え、年末に向けての繁忙期に向けた動きが活発化しています。引き合いの早期化や需要の前倒し傾向が続く中、オフィス家具市場は引き続き注目が必要です。