ひとり親家庭の食困窮
2025-06-25 15:05:30

物価高騰が原因で子ども食事が困窮悪化、ひとり親家庭の現状

最近発表された認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパンによる調査から、長期休み期間中のひとり親家庭において子どもが必要な食事を確保できていない現実が浮き彫りとなっています。本調査は、低所得のひとり親家庭に対する食品支援事業「グッドごはん」の利用者を対象に実施されました。調査結果から導き出されたのは、物価の上昇や米の高騰がこれら家庭に与えている深刻な影響です。

調査の実施は2025年6月3日から11日まで行われ、2,105名の回答が得られました。結果から、長期休み中に保護者が食事をシェアしなければならない状況や、子どもが食事を遠慮しているという悲痛な実情が明らかになりました。

長期休み中、子どもが一日の食事回数を1日2食以下に制限している家庭が約増加しています。これは、食費の負担増加と忙しさからくる家庭での食事準備の難しさが主要な理由です。ほぼ全ての回答者が、経済的な余裕がなく、子どもに十分な食事を提供することができなくなっていると感じています。

調査の中での自由記述には、家庭の状況が苦しいため自分の食事を減らす保護者の姿や、子どもが遠慮して食べることを選ぶ姿が見受けられました。「物価の影響で食費が苦しく、光熱費もかさむ」という意見や、「お弁当の費用がかかり、経済的に難しい」といった声は特に切実です。特に、夏休みなどの長期休暇時期は、給食がないためにさらに家庭の食事が逼迫しています。

さらに、調査対象となった保護者たちの多くが自らの栄養分を犠牲にして、子どもに食を優先させるという流れも指摘されています。その結果、長期休みの間に栄養不足になった子どもたちが健康に悪影響を及ぼす恐れもあり、懸念が広がっています。

調査結果から、最も多い行動は「保護者が自身の食事量を減らす」であることが判明しました。いくつかの家庭では、子どものために食事を用意し、残ったものを保護者が食べるという状況が常態化していることも分かりました。

一方で、「米が高騰しているため、主食を他のもので代用する」という選択肢も増えてきており、米の購入を削ることで自らの食事を省く状況に立たされています。アンケート結果では、物価上昇によって食生活が悪化していると92%の回答者が実感しています。

このような厳しい実態を克服するためには、食事を確保できる支援の強化が必要です。グッドネーバーズ・ジャパンでは、引き続きフードバンク「グッドごはん」を通じての支援活動を強化し、困窮している家庭への食品配布を拡充していく予定です。全ての子どもが平等に食事ができ、健康に育つ権利を守るための迅速かつ直接的な支援が求められています。

特に長期休みの期間中においても、様々な支援が必要とされており、今後の具体的な施策に注目が集まっています。この社会の中で、子どもたちが健康的に成長できる環境を整備するための取り組みが急務です。

このような状況を踏まえ、グッドネーバーズ・ジャパンは長期休暇時の子どもの食生活を支援するための拡充したプログラムを検討し、実施に向けた準備を進めています。全国的に、貧困家庭が直面する背景を考慮し、必要な支援をより効率的に届けるために、今後も注力してまいります。


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会社情報

会社名
特定非営利活動法人グッドネーバーズ・ジャパン
住所
東京都大田区西蒲田7-60-1ソメノビル7階
電話番号
03-6423-1768

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