BtoBマーケティング施策の現状と未来
株式会社Bizibl Technologiesが行った調査によると、BtoBマーケティング施策における分断の現実が浮き彫りとなりました。調査対象は325名のBtoBマーケティングの責任者や担当者で、71.4%の人が施策が分断されていることによる成果低下やコストの増加を実感していることがわかりました。
調査の概要と主要なポイント
調査は2026年3月18日から3月19日にかけてインターネットを通じて実施され、リサーチサービス「リサピー®︎」との共同で行われました。その結果、84.3%の企業が施策統合の重要性を認識しているものの、実際に統合を実現できているのはわずか4.6%に過ぎないという厳しい現実が浮き彫りになりました。
チャネルの認知度と取り組み状況
さらに、61.2%が書籍『トラクション』で言及された「19のチャネル」を認識しているものの、現在注力している施策は、SNS運用(51.7%)、コンテンツマーケティング(37.5%)、デジタル広告(32.0%)が上位を占めており、デジタル中心に様々なチャネルが活用されています。しかし同時に、今後強化したいが取り組めていない施策としてWebサイト最適化(30.8%)、ウェビナー・オンラインイベント(28.6%)、オフライン広告(28.3%)が挙げられるなど、リソースや設計の面での制約がボトルネックとなっていることも明らかになりました。
統合のレベルと発生する具体的な課題
マーケティング施策の統合度については、レベル1(完全に分断)が9.8%、レベル2(一部共有のみ)が29.5%、レベル3(部分連携)が29.8%と、約7割が十分な統合に至っていない実態が見て取れます。このような分断により、ツールの個別利用によるコストの増大(55.6%)、同一ターゲットへの重複アプローチ(44.8%)、メッセージの不一致によるブランド毀損(43.5%)、リード情報の非共有による機会損失(40.1%)など、具体的な課題が発生しています。
統合を妨げるノウハウ不足
調査の結果、施策統合が進まない理由として「統合運用のノウハウやフレームワーク不足」が51.6%を占め、続いて「横断的な効果測定ができない」(40.9%)や「設計に割く時間がない」(31.1%)との声が多くありました。これらの要因が、企業の施策統合の実現を妨げている様子が伺えます。
今後の方針と施策の重要性
しかし調査の結果、84.3%が今後の方針として施策の統合を強化したいと考えていることが浮き彫りになりました。特に「非常にそう思う」が29.8%、「ややそう思う」が54.5%と、多くの企業が統合の重要性を認識しているのは希望的な視点と言えるでしょう。
まとめ
この調査から、BtoBマーケティングにおいては施策の多様化や高度化は進んでいるものの、施策同士の連携や統合は依然として進んでいないことが明らかとなりました。個別施策の最適化だけでなく、チャネルを横断した設計や運用が今後の重要な課題と言えます。
さらに、本調査の結果をもとにしたオンラインカンファレンス「The Orchestration 2026 ~令和版トラクション19」が開催されます。このイベントでは、統合の可能性を探るための具体的な戦略が議論される予定です。多くの企業が集まり、BtoBマーケティングの進化を受け止め、今後の施策に役立てていくことを期待されています。