がん患者支援施設が東京に
2018-02-23 13:00:28
東京に初のがん患者支援施設「アピアランスサポートセンター」誕生
東京に初のがん患者支援施設がオープン
2018年5月1日、東京都文京区本郷に新たな拠点、「アピアランスサポートセンターTOKYO」が誕生しました。この施設は、がん患者が治療に伴う外見の変化に悩む際に、専門の美容師やエステティシャン、ネイリストによるトータルケアを提供することを目的としています。運営するのはNPO法人全国福祉理美容師養成協会(ふくりび)です。
新しい支援の形
がん治療を受ける多くの患者が直面するのが、治療による外見の変化です。脱毛や肌荒れは、患者に心理的な負担を与え、治療に対するモチベーションを下げる要因となっています。このような社会的背景を受け、ふくりびは「アピアランスサポートセンターTOKYO」を開設し、患者が自分らしさを保ちながら治療と向き合う環境を提案しました。
具体的なサポート内容
このセンターでは、以下のようなサービスが提供されています:
1. 医療用ウィッグの製作 - 市場価格の約3分の1というリーズナブルな価格で、人毛100%の自然なウィッグの製作を行います。
2. 髪や頭皮のケア - 再発毛後の髪のケアや頭皮の状態を整えるためのサポートを実施。
3. 肌や爪の手入れ - 美容の観点から、肌のトラブルや爪の健康をケアします。
4. メイク指導 - まつ毛や眉毛の処理、肌のカバーができるメイク方法の指導。
5. ライフイベントのサポート - 結婚式や卒業式など大切なイベントのためのヘアセット・メイクも対応。
6. 特別な相談 - 人工乳房の試着や制作相談など、患者のニーズに応じた多様なサポートも行っています。
社会的背景と必要性
がん治療を受けながらも仕事を続ける「ながらワーカー」は約32.5万人と言われ、乳がん患者の多くが外見への苦痛を感じています。患者から寄せられる声には「ウィッグをつけていることがバレることで、周囲にがんを知られてしまう不安」があり、見た目がもたらす影響は絶大です。ふくりびは、患者が外見に対する不安を軽減し、心地よい日常を送るための手助けを行います。
クラウドファンディングでの支援
センターの運営資金は、クラウドファンディング「Readyfor」を通じて集められています。目標金額600万円を設定し、プロジェクトは2018年2月23日から4月20日まで行われました。寄付に対するリターンには書籍の送付やカウンセリング券、特別なサービスが含まれ、多くの支援者が集まりました。
未来に向けた展望
「アピアランスサポートセンターTOKYO」の役割は、ただ単に美容を提供することだけではなく、がん患者が自らの美しさを再発見し、自信を持って日常生活を送るためのサポートを行うことにあります。ふくりびは、これからも「誰もがその人らしく美しく過ごせる社会」の実現に向けて尽力し続けます。
患者の皆さんが笑顔を持ち続けられるよう、心強い味方であることを目指します。
会社情報
- 会社名
-
特定非営利活動法人全国福祉理美容師養成協会(ふくりび)
- 住所
- 愛知県日進市岩崎町芦廻間94-5グローリアス日進岩崎台105
- 電話番号
-
052-801-5203