カトーレック、仙台物流センターにAMRを導入
近年、物流業界では人手不足が大きな課題となっています。この中で、カトーレック株式会社は、新たに自律走行搬送ロボット(AMR)を仙台低温物流センターへ導入することを発表しました。この取り組みは、ピッキング作業の省人化と効率化を目指すものであり、今後の物流現場においても注目される動きとなるでしょう。
AMRとは何か?
自律走行搬送ロボット(AMR)は、人工知能を駆使して自ら走行ルートや移動範囲を判断することができるロボットです。今回導入されるForwardX社製の「Max 1500-L Slim」は、1,500kgの荷物を運ぶことができる高性能なロボットで、最新の画像認識技術を活用して人や障害物を検知し、回避する能力があります。これにより、従来の手作業で行っていた重量物のピッキング作業が大幅に効率化され、人との協働も安全に実現できるようになります。
労働環境の改善
カトーレックでは、近年の人手不足に加え、従来の業務プロセスが労働者にとって過酷であるとの認識から、AMRの導入を決定しました。冷蔵倉庫内を歩きながら重量物をピッキングすることは、労働環境においても大きな負担となります。この新たなロボットを導入することで、作業工数の約30%を削減できる見込みです。これにより、従業員の負担を軽減し、より安全で快適な労働環境を提供することが目指されています。
さまざまな業界での実績
ForwardX社は2016年に設立され、約50件のグローバル特許を保有する中国のベンチャー企業です。その主力商品であるAMRは、世界中の500社以上に導入されており、そのシェアはアジア地域で圧倒的です。物流業界に限らず、アパレルや食品、自動車、家電業界などにも広がりを見せており、多様なニーズに応えられる柔軟性が評価されています。
カトーレックの今後の展望
今回のAMR導入は、カトーレックが掲げる労働安全衛生や多様性の促進、そしてデジタル変革(DX)の推進に大きく貢献すると見込まれています。また、社内でのノウハウを他企業や他業界にも提供し、日本全体の物流効率化に寄与したいという意欲を示しています。
カトーレック株式会社の概要
カトーレックは、1992年に設立された企業で、主にロジスティクスとエレクトロニクスの2つの事業を展開しています。国内外における強力な物流ネットワークを持ち、2023年度の売上は1,179億円を見込んでいます。また、約7,900名の従業員が在籍し、確かな技術力とサービスで多様なニーズに応えています。
【カトーレック公式サイト】
https://www.katolec.com
Gaussy株式会社について
Gaussyは、倉庫運営の新しい選択肢を提供する企業で、サブスクリプション型の月額制倉庫ロボットサービス「Roboware」を展開しています。誰でも簡単に自律走行ロボットを利用できる仕組みを整えており、業界全体の効率化に寄与しています。
【Gaussy公式サイト】
https://www.gaussy.com
カトーレックの新たな挑戦が、今後の物流業界にどのような影響を与えるのか、引き続き注目が必要です。