名古屋市に開設される新たなAI相談所
2025年3月から名古屋商工会議所にて開設される「AI PRACTITIONERS' LOUNGE(AI プラクティショナーズ・ラウンジ)」は、生成AI活用をテーマにした無料相談所です。この取り組みは、特に中小企業に向けて生成AIの実践的な活用方法を提供することを目的としています。ここでの主要な相談員は、名古屋市を拠点とするスノーフレイク・コンサルティング合同会社の中島正博氏です。
なぜ生成AI活用が急務なのか?
日本は主要国と比べて生成AIの活用に遅れを見せています。総務省の調査によると、日本企業の生成AI導入率は46.8%にとどまり、米国やドイツ、中国においてはほぼ90%に達しています。この数値は特に中小企業において顕著で、従業員50人未満の企業では活用率が6〜7%しかありません。このままでは企業間の格差が広がる一方です。
AI導入を阻む要因は多々ありますが、特に「具体的な活用シーンが想像できない」という声が多く寄せられています。AI未導入の企業の41%がそのように感じており、40%がビジネスメリットを理解していないのが現実です。
新たな相談所の役割
新設される相談所「AI PRACTITIONERS' LOUNGE」は、企業ごとに個別に深掘りし、具体的な活用シナリオを提案することを重視しています。特に業務改善を目指す相談においては、他社に知られたくない課題も安心して話せる環境を整えており、参加者が自由に意見を述べられるよう工夫されています。
また、生成AIを活用するための多様なツールの特性を理解した専門家が、最適なツール選定を行い、業界や用途に応じた具体的な提案を行います。これにより、企業は効率的に業務改善を進めることが可能です。
実践的なアウトプット
「AI PRACTITIONERS' LOUNGE」では、50分のセッションを通じてヒアリングから具体的な提案までを一気に行います。単に知識を提供するのではなく、その場で実施可能なアウトプットを提供することで、参加者はすぐに生成AI活用の第一歩を踏み出せるようサポートされます。
中島正博氏の取り組み
中島正博氏は、企業が変革を遂げるためには生成AIが欠かせないと強調します。「時代の変化に対応した新しい価値創造が求められています。生成AIは既存業務の効率化のみならず、新規事業の創出を可能にする革新的なツールです。」と語ります。
特に、大企業が優れた資金力と専門人材によりAI導入を進めている中で、中小企業は依然として「生成AIが何をできるか」をイメージできていないところが多いのが実情です。しかし、個別具体的な提案を行うことで中小企業でも生成AIを活用し、ビジネスを大きく変革することが可能であることをこれから実証していく予定です。
このように、名古屋商工会議所の新たな取り組みが地域の企業にとって大きな支援となることを期待しています。詳細は名古屋商工会議所の公式ウェブサイトをご覧ください。