埼玉県主催の多胎妊産婦等支援研修について
埼玉県さいたま市を拠点とするNPO法人さいたま多胎ネットが、2024年12月21日(土)に開催された「令和6年度多胎妊産婦等支援研修」に参加しました。この研修は埼玉県保健医療部健康長寿課が主催しており、地域の医療従事者や保健師に向けて、多胎妊娠や出産に関するリスクや育児の実情を理解してもらうために設けられたものです。
参加者の皆さんの交流
今回の研修には、埼玉県内や近隣県から多くの方々が参加し、合計28名が集まりました。プログラムの中では、NPO法人さいたま多胎ネットの顧問の喜多里己教授が「多胎妊娠・出産の基礎知識」をテーマに講演を行いました。また、3名のピアサポーターである先輩多胎ママが蓄積した体験をもとに、妊娠が判明した時の感情や、妊娠から出産後の生活についてのエピソードを共有しました。
特に後半は、グループワーク形式での交流の場が設けられ、参加者同士の意見交換が活発に行われました。ピアサポーターへの質問や参加者間での悩み相談がなされ、多胎妊婦の不安や期待を共有することができました。事前に用意されたアイスブレイクの活動が、緊張感を和らげ、スムーズなコミュニケーションを促進しました。
オンライン開催でも盛況
コロナ禍の影響でオンラインでの開催となりましたが、それでも参加者からは多くの質問や悩みが寄せられました。参加者は熱心に保健師やピアサポーターの話に耳を傾け、メモを取る姿が見受けられました。終了後のアンケートでは、「先輩ママの話を聞けて安心に繋がった」や「産後のイメージが具体的になった」との前向きな感想が多数寄せられました。これらの感想は、参加者にとって非常に有意義な研修だったことを示しています。
次回開催のご案内
次回の「妊娠期からの多胎ファミリー教室」は、2025年2月15日(土)にNPO法人さいたま多胎ネットが主催して行う予定です。今回の研修と同様に、喜多里己教授が講師となり、ピアサポーターによる体験談が交えられます。開催場所は日本赤十字看護大学(大宮キャンパス)で、遠方からの参加や体調不良の場合はオンライン参加も可能です。定員は会場参加で50名となっていますが、オンライン参加に制限はありません。参加費は1家庭につき1,000円です。
参加者への配布物
ファミリー教室に参加された方には、多胎家庭向けにまとめた「ふたごみつご妊娠出産お役立ちBOOK」が配布されます。内容には、アンケート結果や多胎育児に役立つグッズ、地域サークルの紹介などが含まれています。オンラインで参加された方には後日郵送されます。
NPO法人さいたま多胎ネットの取り組み
NPO法人さいたま多胎ネットは、多胎家庭に対する支援プログラムを数多く提供しており、ピアサポート養成講座、地域サークルの立ち上げや運営支援を行っています。このような活動を通じて、埼玉県に住む多胎家庭のニーズに応えていくことを目指しています。法人の設立は2024年11月11日であり、着実に地域社会と連携した活動を進めています。なるべく多くの方に参加いただき、多胎育児の体験を共有することで、支援の輪が広がることを期待しています。