せとうちパレットプロジェクトの推進
JR西日本グループでは、2018年より「せとうちエリア」の活性化を図るべく、いわゆる「せとうちパレットプロジェクト」に取り組んでいます。このプロジェクトは、地域の魅力を発信し、観光客の心を動かすことを目的としています。コロナ禍を経て、地域社会や企業と協力し合い、今では「心を動かす、未来を動かす」へと発展しました。このように、参加者一人ひとりがこのプロジェクトの主人公であるという姿勢で地域振興にあたっています。
プロジェクトの理念と目標
プロジェクトの基本的な考え方は、「住んでよし、訪れてよし」のせとうちを実現することです。私たちのビジョンは「せとうちを世界へ、そして未来へつなぐ」ことです。美しい自然環境、地域文化、豊かな暮らしといった要素を組み合わせ、持続可能な「せとうち」を目指します。
1.顧客価値の創出
我々は、訪れる方々の五感を魅了する多様な体験の提供に注力しています。具体的には、せとうちのブランドコンセプト「AUTHENTIC JAPAN:SETOUCHI」に基づいて、本物の体験を開発し、観光周遊ルートを設け、地域の物語を伝えるプロモーションを展開しています。
特に、ORIGINAL Inc.との協力のもと、雑誌「タイムアウト東京」を通じて、せとうちエリアの魅力を国内外に発信しています。また、世界最大の訪日外国人向けメディアである“japan-guide.com”とも連携し、YouTube動画とWeb記事による情報発信を行います。
2.地域価値の向上
地域住民と一緒に地域産業を育成し、魅力的な観光地としての地位を確立するため、多方面からの取り組みが必要です。拠点の再整備も重要なポイントで、広島駅、岡山駅、福山駅といった主要な交通ハブが新たに再整備を行い、観光客を迎える準備を進めています。2025年には、広島駅に新しいショッピングセンター『minamoa(ミナモア)』がオープンする予定です。この施設は地域の特色を前面に打ち出した店舗が並ぶ予定です。
3.持続可能な地域づくりの実現
地域プロデューサーとして知られる古田秘馬さんがこのプロジェクトのアドバイザーとして参加しており、彼の経験をもとに地方創生のモデルを確立することを目指しています。三豊市を事例に、地域住民が自立したビジネスを展開できるよう、情報の提供やコンテンツの充実に取り組むことが決まっています。
4.地域の担い手づくり
地域の次世代プレーヤーやプロデューサーを育成するため、ローカルプレーヤー育成プログラムや地域プロデューサー育成プログラムを実施予定です。これにより、地域住民が主体的に関与し、地域の持続可能な発展を促す仕組みを整えます。また、環境保護や地域活性化に向けて様々な企業とも連携を強化していきます。
まとめ
JR西日本グループの「せとうちパレットプロジェクト」は、地域の魅力を最大限に引き出すための持続可能な仕組みを構築しています。「住んでよし、訪れてよし」という理念のもと、地域の魅力を世界に向けて発信し、観光客と地域住民が共に喜びを感じられるエリアを実現していきます。これからの展開にぜひご注目ください。