シェイクスピアの世界を楽しむ入門書
2024年9月7日、株式会社大和書房から新刊『14歳のためのシェイクスピア』が発売されます。この本は、現代のエンターテインメントとしてシェイクスピアの魅力を引き出すことを目的とした新しい入門書です。著者の木村龍之介氏は、シェイクスピア作品の演出を手がける新進気鋭の演出家であり、著名な演出家・蜷川幸雄のもとで技術を磨いてきました。
この本には、数多くの名作映画や舞台の源流として位置付けられるシェイクスピアの言葉やストーリー、そしてその表現方法に迫ります。著者は、「シェイクスピアが、隣にいる!」(糸井重里氏)という感覚を大切にし、多くの人々にシェイクスピアの素晴らしさを気軽に体験してもらいたいと考えています。さらに、「教養×エンタメ!こんな入門書を待っていた」と言わしめる齋藤孝氏の推薦も受けており、その内容に更なる期待が高まります。
本書の魅力
本書の目次は、シェイクスピアの作品を多角的に楽しむために構成されています。前説では、シェイクスピアの人物像や時代背景について触れ、第一幕は「ことばの時間」として、彼の作品に見られる言葉の力について深堀りしています。シェイクスピア独自の言葉遣いや、ストーリーが持つ奥深さを解説することで、読者は彼の作品に対する理解を深めることができます。
第二幕では、実際の演劇の設計図としてのシェイクスピアのストーリーを読んでみることで、彼の作品の構造を学びます。シェイクスピアがどのように物語を作り上げてきたのか、また、彼の作品が持つ「型」やテーマについても考察がなされており、まるでシェイクスピアの演出を感じるような体験ができるのです。
PLAY の時間
第三幕では、「PLAY の時間」と題し、自分自身が主役となる舞台の楽しみ方が紹介されています。シェイクスピアの作品を通じて感情を遊び、身体全体で表現する楽しさが探求され、読者が自然に舞台に立つ楽しさを数多くの活動を通じて体感できます。
演出の魅力
続く第四幕では演出についての考察が行われ、シェイクスピアの作品はどう演じるべきか、その技術に迫ります。「もう一つの地球」を作り出すという演出家の視点から、どのように作品のテーマを読み解き、視聴者に訴えることができるのかを考えます。また、特に『タイタス・アンドロニカス』のような残酷な作品を演出する意義についても掘り下げられています。
時代の背景を知る
第五幕は、「タイムトラベルの時間」として、シェイクスピアが生きた歴史的背景や彼の作品が今なお影響を与え続ける理由を探ります。歴史的事件がどのように彼の作品に形作られたのか、さらにはその作品が現代にもどのように活かされているのかを見つめ直すことで、読者は一層深く彼の作品を理解できるようになります。
特別対談
本書の巻末には、シェイクスピア全37作品の翻訳家である松岡和子氏との特別対談が収録されています。この対談では翻訳の面白さや、シェイクスピアの作品がもたらすメッセージについても触れられており、読者にとって貴重な情報源となることでしょう。
本書は、シェイクスピアに興味があるが読みづらさを感じているすべての人々にとって、最高に楽しい入門書となるに違いありません。彼の作品を通じてエンターテインメントを存分に楽しみ、シェイクスピアの世界を感じてみましょう。
書籍情報
- - 書名: 14歳のためのシェイクスピア
- - 著者: 木村龍之介
- - 発売日: 2024年9月7日
- - 判型: 縦148mm × 横105mm
- - 頁数: 256ページ
- - 定価: 1,760円(税込)
- - 発行元: 株式会社大和書房
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