住文化アーカイブプロジェクトの発表
日本で最大級のソーシャルプラットフォーム「RoomClip」を運営するルームクリップ株式会社は、関東学院大学の神野由紀教授と共に進めている住文化アーカイブプロジェクトの研究成果を第67回意匠学会大会で発表しました。このプロジェクトは、ルームクリップに蓄積された650万枚以上の住まいの写真とそれに関連するデータを文化的資源として整理し、その学術的な価値を探る取り組みです。
プロジェクトのスタート背景
2012年に始まったRoomClipは、全国の生活者から日常の住まいや暮らしに関する実例写真が数多く投稿されています。これにより、日本の住空間に対する意識や実践の変遷が反映された貴重なデータが集まりました。ルームクリップは、こうしたデータが単にインテリアの写真に留まらず、社会的、文化的価値を持つと考え、このプロジェクトを立ち上げました。未来を見据えて、これらのデータを後世に残し、さらにその価値を高めていくことを目指しています。
神野由紀教授との連携
本プロジェクトの第一弾として、関東学院大学の神野由紀教授との共同研究が行われています。神野教授はインテリアデザイン史や消費文化研究に精通しており、彼が代表を務める研究は科学研究費助成事業にも採択されています。
2025年に行われる予定の研究室との連携によるデータ分析により、研究成果の一部は学内で展示される予定です。神野教授は、SNS投稿を資料として活用することの重要性を強調し、一般の人々のデザイン実践に関する理解を深めるためには、投稿写真が非常に効果的な資料となると語っています。
第67回意匠学会大会の概要
今回の発表は、意匠学会のテーマ「建築・アート・工芸の育ち方―結果としてのサステナビリティ―」に沿った内容で、神野教授が発表を行いました。この学会は1959年の設立以来、デザイン研究の推進を続け、多岐にわたる分野で活躍する研究者が交流できる場を提供しています。
RoomClipの特徴
RoomClipは、家具や家電、雑貨などのインテリア写真の投稿や閲覧、商品購入ができるプラットフォームで、現在月間600万人のユーザーを誇ります。650万枚を超える写真が集められており、実際の生活空間を反映した画像がビジュアルマイニングに役立ちます。雑誌やテレビなど、年間100以上の媒体でルームクリップユーザーが紹介されており、住文化研究にも重要な影響を持つ存在となっています。
ルームクリップ株式会社の今後
ルームクリップ株式会社は、ユーザーのデータやインタビュー結果をもとに、住生活領域の企業に対する商品開発やマーケティング支援を行っています。RoomClipに保存されたデータをフル活用することで、企業は消費者のニーズを的確に捉えることができるのです。また、SNS時代に即した研究も進められ、デザインと文化の関係を探求する動きに期待が寄せられています。
今後、このプロジェクトが日本の住文化研究においてどのような影響を与えるのか、その動向に注目が集まります。