孤立する子どもや若者を支援する新たなメンタリングプログラムが始動

NPOメンタリングプログラム、新たな支援の形

新型コロナウイルス感染症の影響により、社会全体で孤立や孤独が深刻化する中、東京都渋谷区に拠点を置く認定NPO法人サービスグラントが、2024年11月から新たな「NPOメンタリングプログラム」を始めます。このプログラムは、支援を必要とする若者や子ども、障がい者のためのものであり、特に地域のNPO団体のスタッフに対するサポートを目的としています。

メンタリングプログラムの概要

本プログラムでは、子育て中のママたちが「メンター」となり、NPO団体や地域団体のスタッフとペアを組んで3か月間、共に活動します。メンターは、聴く力や子育ての経験を活かし、団体の運営上の課題や個々のキャリアの悩みを解決に導く支援を行います。

このメンタリングを通じて、スタッフは孤独感を軽減し、業務の質を向上させることを目指しています。ターゲットとなるのは、孤独や孤立の問題に取り組む団体です。参加者は、子ども食堂や学習支援を行う団体、支援を必要とする子どもたちや若者に関わる団体など、多岐にわたります。

NPOの現状と課題

NPO団体の多くは、行政や企業が手をつけることのできない領域で迅速な対応を迫られています。新型コロナウイルスの影響で、孤立や孤独の問題がさらに深刻化している現状を受け、2024年4月には「孤独・孤立対策推進法」が制定されました。にもかかわらず、多くのNPOが人材の確保や育成に苦労しているという課題があります。

サービスグラントは、2005年に活動を始めて以来、1900件以上のプロボノ支援を通じて、特に小規模なNPOの相談相手が不足している実態に直面してきました。その結果、スタッフが疲弊し、キャリアの展望を失いがちであることが多いのです。こうした課題解決のため、多様な支援を提供する必要があります。

メンタリングの効果と成果

2022年度からスタートしたトライアル段階では、プログラムを受けたNPOスタッフの満足度は100％に達しました。参加者たちは、メンタリングを通じて前向きな変化を実感し、行動変容につながっていることが多くの声として寄せられています。このように、個々が抱える悩みを解消し、モチベーションを維持するための仕組みそも重要です。

メンターとともに日常の業務を振り返りながら、自己肯定感や業務効率を向上させるサポートを受けることで、支援者自身も安心して活動ができるようになったという声も多く寄せられています。

参加者の声

参加者の声には、メンタリングによる自己肯定感の向上や、業務上での新たな気づきがあったとの意見が多く寄せられています。「『しなければならない』から『したいこと』に意識を変えられた」という意見や、気軽に相談できる環境が安心感をもたらしたという声もありました。これらの声は、プログラムがいかに価値のあるものであったかを物語っています。

まとめ

認定NPO法人サービスグラントの「NPOメンタリングプログラム」は、孤立している方を支援するための新しい試みです。このプログラムに参加することにより、支援者自身の孤立を解消し、さらなる社会貢献につなげることが期待されています。これからも多くの人が参加し、支え合いの輪が広がることを願っています。詳細については公式サイトをご覧ください。

参加団体の声
メンター参加者の声