藍染で描く海
2020-12-05 10:00:31

ギリシャアーティストが描く未来の海、藍染での表現

藍染で描かれる未来の海



100年後の海の色は、果たしてどのようになるのでしょうか。近年の環境研究では、地球温暖化が進行する中で、海の色がより濃く青く変わっていくとの予測が立てられています。この予言を契機に、ギリシャのアーティスト、ジョージ・スタマタキスは、自身が撮影してきた海中写真を基に、新たなアートを創作することを決めました。このプロジェクトは、2020年の東京における文化イベント、Tokyo Tokyo Festivalの一環として開催される予定でしたが、世界的なパンデミックの影響で、状況は一変しました。

展覧会開催のお知らせ



「現象の色」展は、2020年12月18日(金)から26日(土)まで、すみだ北斎美術館にて開催されます。会期中、21日は休館日となり、平日は11:00から、土日は9:30からのオープンです。また、最終日は16:00までの開催です。主催は合同会社UPN、助成はアーツカウンシル東京が行っています。墨田区と駐日ギリシャ大使館の後援も得ており、地域と国際交流の架け橋を担っています。

創作の背景



この展覧会は、2020年に新型コロナウイルスの影響で延期されるまでの間、ジョージが世界中でどのようにアートを創出していたのか、その軌跡を辿るものです。もともとは江戸時代から続く伝統的な藍染工房がある墨田区での滞在制作が計画され、ジョージもそのために来日する予定でした。しかし、パンデミックにより、その計画は困難となり、遠隔地であるアテネでの制作に切り替えざるを得ませんでした。

ジョージはギリシャの「7つの島」と呼ばれる地域で海中写真を6000枚以上撮りため、その中から62枚を選びインスタレーションに仕立て上げました。この写真は、トルコ国境近くの印刷工房で絹に転写され、日本から空輸された藍で染め上げられました。また、10月には来日が叶い、自ら手がけた新作が展示されることとなりました。

展示内容と見どころ



会場では、作品の制作過程を記録したドキュメンタリー映像や、美術史家デニス・ザカロポロスの寄稿文も展示されます。これにより、2020年にしか体験できないアートの旅が一層引き立てられます。また、土日限定で行われるショートパフォーマンスも見どころのひとつです。出演者による生のパフォーマンスを楽しむことで、アートとの一体感を味わえます。

感染対策について



コロナ感染対策がしっかりと施され、安心して訪れることができます。来場者には手指の消毒や検温への協力が求められ、体調が優れない方は来場を控えるようにとの注意もなされています。このような細やかな配慮により、安心してアートを楽しむことができるでしょう。

ジョージ・スタマタキスの挑戦によって、藍染という日本の伝統技術と、未来の海に対する思索が結びつき、どのような新しいアートが生まれるのか、ぜひ会場で体験してください。未来への旅路を示す作品が、一人ひとりの心に響くことを願ってやみません。

会社情報

会社名
合同会社U P N
住所
東京都墨田区向島5−31−5エクレール向島501
電話番号
03-6386-6107

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