メディアアート展レポ
2025-09-17 12:00:01

デジタルハリウッド大学が開催したメディアアート成果発表展『Tech tech』の詳細レポート

デジタルハリウッド大学のメディアアート展『Tech tech』の開催報告



2025年8月15日と16日の二日間、デジタルハリウッド大学(DHU)駿河台キャンパスにて、落合陽一客員教授による集中講義「メディアアート」の成果発表展示会『Tech tech (テクテク)』が行われました。これは、デジタルコンテンツやコミュニケーションを学ぶ学生たちが、この講義で得た知識と技術を基に制作した作品を発表する機会となりました。

大学の概要と目的


デジタルハリウッド大学は文部科学省の認可を受けた株式会社立の大学で、理論と実務を結びつけた新たなビジネスを生み出すことを目的としています。デジタルコミュニケーション学部とデジタルコンテンツ研究科を有し、多様なデジタルコンテンツを駆使した教育を行っています。特に、留学や外国語学習を重視し、国際的視点を持つ人材の育成に努めています。

メディアアートに関する講義


落合陽一教授は、1987年生まれのメディアアーティストであり、数々の国際的な賞を受賞しています。彼から学ぶことができるこの集中講義は、学生たちにとって貴重な経験となると同時に、自身の創造性を引き出す場でもあります。

展示会の内容


展示会では、学生による10作品が発表されました。各作品には、制作過程やテーマに基づく独自のメッセージが込められています。以下にいくつかの作品を紹介します。

1. 自由の魔女エル『魔術の詩象』


この作品は、詩の持つ言葉に自身の思い出を重ねて表現されています。足跡が重なることで、観客には水星に関連する特別な詩が浮かび上がる仕掛けです。制作過程において、アナログな手法を用い、東京オペラシティでの撮影を行ったことで、特別な雰囲気が演出されています。

2. 本間春音『hole¿?』


本作は、幼少期の夢の中の「大きな穴」からインスパイアを受けています。作品そのものが穴を形成しており、観る者は無意識にその中を覗きたくなる構造になっています。

3. 藤崎俊祐『都市の呼吸(価値を生む移動)』


日々の移動の価値について考え、センサー技術を使って社会的な恩恵を可視化します。波紋の広がりが、移動によって生み出される価値を表現しています。

4. martina.『TriTrace・3つの痕跡と想像』


何気ない痕跡から人々の行動の多様性を見つめ直すアートで、AR技術を駆使することで観客がより深く作品にアクセスできる仕組みを導入しています。

5. 田村日和『言葉の今と昔』


「ありがとう」という言葉の重みを感じさせるために、2000枚の紙を重ね、その中に歴史を埋め込んだ作品です。言葉の意味を探求する姿勢が表れています。

6. 大滝唯斗『未熟な中で』


自己探求と不完全さをテーマに、映像表現を用いて自己理解を促す作品となっています。

7. 阪本真雪『見えない恐怖を可視化する』


未知への恐怖をテーマにしたこの作品は、音や視覚効果を駆使して観客に強い印象を与えます。

8. hikari『脳内おしゃべり / Inner Speech』


日常の内的会話を視覚化し、観客にその面白さや不思議さを体験させる試みがなされています。

9. Koikoi『慣れ』


良い面や悪い面がある「慣れ」をテーマに、感謝の気持ちを再認識させるために光と映像を組み合わせています。

10. 寺門佳輝『The Absolute World and Its Invisibility』


錯覚を利用したこの作品は、自己の見方や解釈の幅を広げることを狙っています。

すべての作品には学生なりの思考と表現力が詰まっており、観客に新たな視点や感覚を提供するものでした。

今後の展望


デジタルハリウッド大学は、今後も学生たちの創造性を引き出すための場を提供し、メディアアートの発展に寄与していくことでしょう。各学生が抱く思いや独自の視点が集約された作品が、未来のアートシーンにどのように影響を与えるのか、その成長には期待が寄せられます。

展示会は大盛況で、観客からは高い評価を得ました。また、運営に関わった学生たちも、自己管理やコミュニケーションのスキルを磨く貴重な経験を得ることができました。

デジタルハリウッド大学の取り組みは、今後のデジタルアート界にとっても重要な影響を与えるでしょう。


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会社情報

会社名
デジタルハリウッド株式会社
住所
東京都千代田区神田駿河台4-6御茶ノ水ソラシティ アカデミア3F/4F
電話番号
03-5289-9241

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