アグリノート環境負荷低減の見える化アプリが登場!
9月30日、ウォーターセル株式会社が新しいアプリ「アグリノート環境負荷低減の見える化アプリ」をリリースしました。このアプリは生産者の環境配慮活動を可視化し、消費者や流通事業者に向けて効果的な情報発信が可能になります。アグリノートの会員は、無料プランを含む全てのプランでこの新機能を利用できるようになりました。
環境配慮の算定と可視化機能
新アプリは、多くの機能を備えており、まずは「環境配慮度合いの算定機能」に注目です。農林水産省が提供する「環境負荷低減の見える化システム」を活用し、農産物の栽培による温室効果ガスの排出量を算定します。これにより、生産者は等級評価や「みえるらべる」と呼ばれるラベルを取得することができ、消費者に対して自らの取り組みをアピールできます。
従来、ラベルの取得には専用のExcelファイルでの手続きが必要でしたが、新アプリではアグリノートのデータを簡単に集計し、オンラインで必要な報告手続きが完了します。現在は米に対応しており、今後は茶も対象になる予定です。
生物多様性の推定機能
また、愛知県農業総合試験場のモデルを基にした「生物多様性の推定機能」も注目に値します。この機能では、田んぼに生息する水生昆虫やカエル、魚類の推定種数が算出され、愛知県内のアグリノートユーザーが利用可能です。これにより、生物多様性への配慮をアピールすることができます。
自己紹介機能とプロモーション
さらに、生産者や農産物を紹介するためのwebページを簡単に作成・公開できる機能も備わっています。写真やテキストを用いて自己紹介ができるため、ブランディングやマーケティングに大変役立ちます。この紹介ページには、環境配慮に関する算定結果も掲載でき、消費者に向けた透明性を向上させることができます。
2023年度からは「愛知農業イノベーションプロジェクト」内で、本アプリを利用した農産物の販売促進に取り組む生産者を先着10名で募集しており、応募締切は2025年10月31日です。また、参加者にはデザインシールなどの特典が用意されています。さらに、募集者からはアプリの使い勝手に関するフィードバックも求められる予定で、今後の改善に繋がる貴重な意見が集まることが期待されています。
利用方法と期待される効果
以上の機能は、アグリノートのPCブラウザ版で利用可能です。スマートフォンのアプリ版では使用できないため、これからアグリノートを利用予定の方はPC版での操作をおすすめします。アグリノートにログイン後、メニューの「連携機能」から「見える化」へ進むことで新機能にアクセスできます。
このように、アグリノート環境負荷低減の見える化アプリは、生産者にとって持続可能な農業を促進するツールであり、消費者とのコミュニケーションの深化に繋がることが期待されています。環境に配慮した農業の未来を共に築いていくための一歩として、多くの農業従事者に活用されることを願っています。