ピアラグループがアジアでのAI体制を強化
株式会社ピアラは、ベトナムに新たなAIクリエイティブセンターを設立し、同社の連結子会社であるPG-Trading (Vietnam) Co., Ltd.(以下、PGベトナム)が中心となって事業を推進することを発表しました。このプロジェクトでは、タイにあるオフショア拠点PIATEC(Thailand) Co.,Ltd.との連携が大きな役割を果たします。
AIクリエイティブセンター設立の狙い
ピアラは、顧客の認知から購入、さらにはファン化までを支援するフルファネル型マーケティングを強みとしており、その中でもクリエイティブ制作は事業成長にとって非常に重要な分野です。現在、同社は生成AIの進化を背景に、クリエイティブ制作を再構築しています。特に「企画×AI×制作」の組み合わせが進む中で、表現力と生産性の両立が新たな競争力を持つようになっています。
これに伴い、国内の取り組みにとどまらず、アジア市場への本格的な体制構築を進めているのです。PGベトナムの新しいAIクリエイティブセンターの設置は、その一環として位置づけられています。このセンターでは、スピーディーなリリースと高品質なクリエイティブ制作を実現します。
3つの主要な取り組み
このAIクリエイティブセンターにおける主な取り組みは以下の3つです。
1.
大規模なクリエイティブの量産体制の構築
タイとベトナムを拠点に、広告用バナーや動画、ランディングページ(LP)、3Dモデリングの制作を大量に行う体制を整えること。
2.
機能強化
タイのPIATECで導入している生成AIを活用して、高品質な広告クリエイティブの制作スピードを向上させ、そのPDCAサイクルをPGベトナムでも取り入れることで生産性を上げること。
3.
人材育成と収益構造の改善
ピアラが持つノウハウを活かして人材を育成し、現地の雇用市場での接続を強化すること。
期待される成果と協業
既にPIATECでは「ナレシェアAI」を導入し、制作時間を約40%短縮する成果を上げています。これにより、高い業務効率を実現し、PGベトナムでもアジア全体における品質と効率性を両立した広告制作が可能となります。競合分析やターゲットインサイト、シナリオ分析をAIに部分的に代替することで、1案件あたりの作業時間を約70%削減。また、動画制作においても、素材生成や編集の一部をAI化することで、クリエイティブ制作の量を約30%改善しています。
今後の展望
ピアラグループは、制作をBPO化することで利益率を向上させるとともに、アジア拠点との連携を深めて「日本品質」と「アジアの拡張性」を両立させる体制を加速していく方針です。「コンサルティング×データ×AI」の融合を進めてさらなる広告ソリューションの高度化を目指します。これにより、業務効率を最大化し、グループ全体でのクリエイティブの量産体制確立を推進し、高品質な広告表現を安定的に提供していくことでしょう。
会社概要
PG-Trading (Vietnam) Co., Ltd.
- - 代表者: 柴橋洋平
- - 所在地: ベトナム・ホーチミン市
- - 設立: 2019年11月
- - 事業内容: コンサルティング、卸販売、小売
PIATEC (Thailand) Co., Ltd.
- - 代表者: 飯田光
- - 所在地: タイ・バンコク
- - 設立: 2012年11月
- - 事業内容: ウェブサイト・アプリ制作、映像制作、マーケティング
株式会社ピアラ
- - 代表者: 飛鳥貴雄
- - 所在地: 東京都渋谷区
- - 設立: 2004年3月
- - 証券コード: 7044
このように、ピアラグループの新たな試みは、アジア市場において日本の高品質のクリエイティブを迅速に提供し、顧客満足度向上につながることでしょう。