代々木アニメーション学院が、新たな学部を設立することを発表しました。2026年4月に開校予定の「アニメ・クリエイター総合学部」と「エンターテインメント総合学部」は、アニメやエンターテインメントの未来を担う人材を育成するための新たな教育の場です。
アニメ・エンタメ業界の現状と課題
現在、アニメ・エンターテインメント業界は様々な職種が存在するものの、人材不足が深刻な課題となっています。特に中高生にとって、アニメーターや声優などの職業はイメージしやすい一方、制作進行や背景美術、音響制作、宣伝などの職種はあまり知られていません。そのため、将来の選択肢を意識することが難しくなっている状況です。
また、自分が何に興味を持ち、どの職種に向いているのかがわからない学生も多く、これら“潜在的な関心層”への働きかけがカギとなります。
新学部設立の意義
代々木アニメーション学院が新設する「アニメ・クリエイター総合学部」と「エンターテインメント総合学部」は、こうした課題に対処するための新たな取り組みです。両学部では、1年間を通じて業界を深く理解し、自分の興味や適性を発見することに特化しています。
カリキュラムの特徴
1年目には、様々なジャンルの基礎カリキュラムを体験する機会があり、自分に適した職業を見定めるチャンスが与えられます。その後、適性診断を受けることで、2年目以降の専攻を選択し、やりたいこととめざす職種とのミスマッチを防ぐことが可能となります。
例えば、アニメやイラスト、漫画に興味がある学生には「アニメ・クリエイター総合学部」が、ライブやエンターテインメントに関心がある学生には「エンターテインメント総合学部」が適しています。それぞれの学部で、個々の志向に応じた専門性を段階的に深めていくのです。
先生たちの声
学院の声優・エンターテイナー学部長である松本梨香氏は、エンターテインメントの世界で大切なのは「心をこめること」だと語っています。演者やそれを支えるスタッフに求められるのは、自分の仕事の意味を常に考え、感動を与える作品づくりを目指す姿勢です。
また、元アニメーターで現在は制作進行の舛本和也氏は、当初の職業選択が自身の適性と合わなかった経験から、代々木アニメーション学院での体験が如何に重要だったかを訴えています。多彩な職種の存在を知り、自身の適性を見つけることで、業界への新たな道が開けるのです。
学院概要
代々木アニメーション学院は1978年に設立され、全国に9校舎を持つ教育機関です。これまでに12万人以上の卒業生を輩出し、多種多様な学びのスタイルを展開しています。全日制の他にも夜間コースや通信課程を設け、多くの学生に合わせた教育が行われています。また、所属タレントや施設運営も手掛け、業界の最新トレンドを教育活動に活かしています。
今後の業界を担う新世代のクリエイターたちが、この新しい学びの場で何を実現するのか、とても楽しみです。新設学部に興味のある方は、ぜひ詳細を公式ホームページで確認してみてください。
公式ホームページ: https://www.yoani.co.jp/