スポーツと地域の新たな共創プロジェクト
福岡を舞台に、シェアサイクルサービス「チャリチャリ」、ジャパンラグビー リーグワンの「ルリーロ福岡」、さらに西部ガスグループが結集し、スタジアム周辺における交通問題の解決を図る共同プロジェクトが近々始まりました。このプロジェクトは、福岡県久留米市の「久留米市総合スポーツセンター陸上競技場」を拠点とし、ファンと地域、企業の連携を深めることを目指しています。
交通課題の解決に向けて
「ルリーロ福岡」は、筑後地区に根ざしたクラブチームとして、多くのファンが訪れるスタジアムで試合が行われています。しかし、試合開催日には、スタジアムへのアクセスが課題となり、駐車場不足や周辺道路の渋滞が頻発していました。このような状況を受け、地域とスポーツの共生を目指す「ルリーロ福岡」は交通問題を解決する必要性を強く感じていました。
そこで、「チャリチャリ」と西部ガスグループが提供するシェアリングサービスを活用し、スタジアム周辺の移動の利便性向上を図ることとなりました。シェアサイクルの導入により、訪れたファンが快適にスタジアムにアクセスできる仕組みを構築することが期待されています。
スポーツツーリズムの促進
本プロジェクトは、観戦経験の向上を図るとともに、スポーツ観戦の機会を通じて新たな人の流れを生み出すことを狙いとしています。「地域に根ざし、人と地域をつなぐ」という共通の理念の下、より多くの人々が気軽にスポーツ観戦を楽しめる環境を整えていきます。これにより観光資源としての価値を高め、地域の持続可能な活性化を図ろうとしています。
オープンイノベーションの創出
このプロジェクトは、スポーツ庁が主宰する「SPORTS OPEN INNOVATION BUSINESS DEVELOPMENT 2025」キャンペーンに採択されています。この背景には、異なる分野の企業同士が協力し、斬新なアイデアや技術を活用して産業の発展を図るオープンイノベーションの要素が強調されています。
今後、3社はそれぞれの強みを活かしながらファン、地域企業と連携し、新たな地域共創の枠組みを築いていくことが期待されています。
チャリチャリの提供する移動の自由
「チャリチャリ」は、スマートフォンアプリを利用して手軽に利用できるシェア自転車サービスです。福岡市内で2018年から運用を開始し、すでに累計3600万回以上の利用があります。さらに、久留米市では2024年4月から新たにサービスが展開される予定で、約270台の自転車と80箇所のポートが設置される見込みです。これにより、公共交通機関と接続した便利な移動手段が提供され、観光地へのアクセスも向上します。
また、西部ガスグループが展開する駐車場共有システム「西部ガスのシェア車庫」を活用することで、スタジアムへの来場者は事前に駐車場を予約でき、安心して観戦に訪れることが可能になります。これにより、自家用車を利用するファンの不安を解消し、より多くの来場者を受け入れる土壌を整えるでしょう。
まとめ
この新たな共同プロジェクトは、地域のスポーツ振興と経済活動の促進を図るものであり、より魅力的な地域環境を作り上げるための第一歩です。これからの「チャリチャリ」、ルリーロ福岡、西部ガスグループの取り組みに注目が集まります。