株式会社MeDiCUが医療用語統一エンジンの特許取得
近年、電子カルテの普及が進む日本の医療現場において、記載の揺れが問題視されています。このたび、株式会社MeDiCUは、医療用語の自動変換を実現する「医療用語統一エンジン」の特許を取得しました。これは、異なる医療機関や医師によって記録される多様な表記ゆれを解決し、高精度なAI学習を可能にする重要な第一歩です。
特許取得の背景と問題点
日本の医療機関では、同じ疾患や処置でも医師や医療機関ごとに異なる表現が使われることがあります。たとえば、首の骨折は「第一頸椎骨折」「環椎骨折」「C1骨折」など、多様な表記が存在します。このような表記の不一致は、医療データの研究や解析において深刻な課題となっていました。
本技術は、これらの表記揺れを解消するための独自のアルゴリズムを採用。具体的には、患者の急変予測を行うAIの学習に必要なデータを標準化し、質の高い正規化データを提供します。これにより、AIの予測モデルの精度が大幅に向上し、医療の質も同時に改善されることが期待されます。
特許技術の独自性
MeDiCUの特許は、単に辞書マッチングを行うだけではありません。複数の変換ルールを階層的に適用することによって、高精度に医療用語を統合しています。具体的には、以下のようなルールが存在します:
- - 段階的変換アルゴリズム:用語が一致しない場合に、あらかじめ定めた複数の変換ルールを適用し、最適な標準用語へと導く。
- - 複雑な表記の自動分解:例えば「C1-3骨折」を「C1骨折」「C2骨折」「C3骨折」へ分解することで、データの欠落を回避。
- - 文脈に応じた集約:必要に応じてより広い概念に用語を集約。たとえば「上行結腸癌」を「大腸癌」に集約します。
- - AI学習への直結:正規化されたデータを用いて、AIの学習までのプロセスを統合しています。
期待される効果
この特許取得技術によって、異なる病院からのビッグデータが即座に正規化され、以下のような利点が期待されます:
- - AI導入の迅速化:病院ごとのシステムカスタマイズが最小限に抑えられ、短期間での稼働が可能に。
- - 精度の安定性:データの多様性に左右されず、安定した予測結果が提供される。
- - スケーラビリティ:異なる電子カルテシステムがあっても、一貫したデータ基盤を構築できる。
今後の展望
MeDiCUは、特許技術を基に医療AIの普及に向けたさらなる展開を進めていきます。単なるAIアルゴリズムの提供者に留まらず、医療データの質を担保する重要な役割を果たす企業として成長を目指しています。将来的には、研究機関や製薬企業、医療機器メーカーとの協力を深め、国内外での医療データの利活用を推進していく予定です。
株式会社MeDiCUについて
株式会社MeDiCUは、日本最大級のRWDプラットフォーム「OneICU」を運営し、AIを活用した医療支援サービスを展開。救急や集中治療に特化したデータ解析力と機械学習に基づくソリューションを提供し、迅速かつ的確な臨床判断の支援を行い、医療の質向上に貢献しています。
公式ウェブサイト:
MeDiCU