社会課題に光を当てるプロジェクトSILの取り組み
QO株式会社が運営するSocial Issue Lab(SIL)は、9月1日の防災の日を前にして、社会が抱える防災問題に着目した調査レポートを発表しました。テーマは「防災格差」と「防災あとまわし社会」です。日本は自然災害が頻発する国ですが、多くの人々が防災対策に取り組んでいない現状が浮き彫りになりました。
防災への取り組み状況
SILの調査では、全国2,500人を対象に防災に対する取り組みを分析しました。防災チェックリストへの回答をもとに、回答者の取り組み度を高、中、低の3層に分けました。その結果、約35%が「SEED層」と呼ばれる防災にほとんど取り組んでいない層に分類されました。この層には、未婚やひとり暮らしの人々が多く、自分自身のために防災対策を行うことが難しい状況が明らかになっています。
防災の重要性とハードル
調査結果によると、8割以上の人々が「防災は重要だ」と認識していますが、行動に移せないというジレンマを感じています。特に防災への最大の障害は「金銭的な余裕がないこと」だとされています。多くの人が防災に興味を持ちながらも、実際には行動を取ることができない現状が浮かび上がります。
各層の防災スタイル
FLOWER層
この層は同居家族と共に防災に積極的に取り組んでおり、高い知識を持っていますが、完璧な防災には満足できていない状況です。
SPROUT層
防災に取り組む意欲はあるものの、行動に移せない防災ビギナー層で、災害に対する意識が高まっているときには行動しますが、持続しづらい傾向があります。
SEED層
この層は防災の重要性を理解しながらも、自分だけのためには後回しにしてしまうことが多く、防災に対する具体的なイメージを持てない状態です。
防災を後回しにする社会
ソーシャルレター「コスパ、タイパが防災にも?防災あとまわし社会」では、防災が重要だと認識しているにもかかわらず、日常の忙しさや経済的事情から後回しになりがちである実態が詳述されています。これは、現代社会が抱える複雑な課題を反映しており、「やらなければ」という思いから「やってみよう」という前向きな姿勢への変化を促すことが必要です。
まとめ
SILによるこの調査は、防災問題を社会の中心に浮かび上がらせる重要な一歩です。私たち一人ひとりが防災に対する意識を高め、行動を起こすことが求められています。強い日本を作るために、まずは身近な防災から始めてみませんか?
この調査の詳細やデータは、QO株式会社のホームページやSILのサイトでダウンロード可能です。今後も防災に関する取り組みが進むことを期待しています。