青木拓磨選手が挑むダカールラリー
元WGPライダーの青木拓磨選手は、今年1月に開催されるダカールラリーに向けて、加速度トレーニングマシン「パワープレート」を活用しています。青木選手は小学校3年生からポケットバイクを始め、数々の国内二輪レースで勝利を収め、97年にはロードレース世界選手権で初参戦ながら世界ランキング5位に輝いた日本のバイク界のスターです。しかし、98年に発生したテスト走行中の転倒で脊髄損傷を負い、車椅子生活を余儀なくされました。
それでも青木選手は不屈の精神を持ち続け、翌年にはレース界に復帰しました。現在は若手育成活動や自らの四輪レース活動にも取り組んでおり、09年1月3日にダカールラリーへの参戦を果たします。
パワープレートでのトレーニング
青木選手は、昨年11月中旬から「パワープレート」を用いたトレーニングを開始しました。これは、ダカールラリーへ向けた筋力強化や体力づくりに役立てるためです。「パワープレート」は、3次元に振動するプレート上で様々なポーズをとることで、特に鍛えたい部位を効果的に鍛えられるため、車椅子利用者でも上半身の筋力強化が可能です。
青木選手は「パワープレートでのトレーニングには驚きました。思っていた以上に筋肉に効くんです」と述べ、また「振動が筋肉を呼び起こす感じがあります。トレーニング後はお腹がすくのを実感します。体が使われている証拠ですね」と語ります。
取材を受けた際、トレーニングの様子を見たスタッフもそのハードさに驚いたそうです。実際に体験しないとその効果は伝わらないと感じています。
ダカールラリーへの準備
ダカールラリーは、過酷な環境の中で約2週間続く長丁場のレースです。そのため、基礎体力をしっかりと身につけることが最も重要です。青木選手は「ドライビング中の揺れに体を慣らすためにも、パワープレートの振動トレーニングは適しています」とコメントしています。年明けにレースが始まりますので、日本出発までできる限りトレーニングを続けたいとのことです。
現在、青木選手は「エンビロンズ東京」で週3回のペースで集中トレーニングを続けています。最高のコンディションでレースに臨むため、全力を尽くす意欲を見せています。彼の活躍に期待がかかります。
青木拓磨選手のプロフィール
青木選手は1982年に生まれ、ポケットバイクを通じてモータースポーツの世界に入りました。1995年にはホンダワークスチームに所属し、世界ロードレースへと進出しました。その後の試練を乗り越え、四輪レースを始め、ダカールラリー参戦を果たすまで成長をし続けています。
公式サイト:
Takuma-GP
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photo: Takuma-GP