大学生の帰郷願望が高まる理由
最近、株式会社i-plugが実施した調査によると、2026年卒業予定の大学生たちの間で、地元に戻りたいと考える割合が増加しています。この調査は、学生と企業をつなぐ新卒オファー型就活サービス「OfferBox」が行い、大学進学時に地元を離れた学生の心の内を探ることを目的としています。
地元を離れた学生の状況
調査によると、62.1%の26卒学生は大学進学時に地元を離れていないという結果が出ました。前年の結果では65.2%であったため、地元を離れた割合は若干減少しています。一方で、地元を離れた学生の中で「いずれは地元に戻りたい」と考えているのは35.8%に上ります。すぐにでも戻りたいとの回答を合わせると、46.5%となり、昨年の40.2%から大きく増加していることが分かります。
家族の存在が帰郷願望を後押し
「戻りたい」と答えた学生にその理由を尋ねたところ、最多の42.1%が「親や親戚、実家の近くに住みたいから」と回答しました。これは、就職活動やキャリアの観点からではなく、家族とのつながりが大きな要因であることを示しています。家族を意識する学生が増えていることが背景にあり、就職や生活拠点についての価値観が変化しているようです。
ライフステージと家族の影響
また、学生が地元に戻るタイミングとして最も多く挙がったのは「大学を卒業したらすぐに」や「親/親族の介護が必要になったら」で、それぞれ31.0%でした。この回答からも、家族というテーマが強く抱かれていることが伺えます。「家族」が地元に戻ることを望む理由として大きな影響を持つことが分かります。
変化する学生の意識
興味深いことに、今年の調査では「まだ決まっていない」との回答が19.8%に減少しました。これは、学生たちが自分の地元への帰還に対する時間の見通しを決めている傾向があることを示しています。要するに、就職活動の初期段階において自己の希望を強く意識する学生が増えたということです。これは、今後の就職活動のスタンスや希少な人材の発掘において、重要なポイントになるでしょう。
まとめ
この調査から見えてくるのは、学生たちが単なるキャリア形成だけでなく、家族とのつながりや地域の重要性を再認識しているということです。多くの26卒学生が「地元に帰りたい」と願う理由は明らかに家族を中心にしたものであり、これは今後の就職市場においても大きな影響をもたらす要因となるでしょう。今後の調査結果にも注目したいところです。