ED治療の新たな選択肢「ビガー2020」の実証結果に注目

近年、男性の性的健康についての関心が高まり、特に勃起不全（ED）に対する治療法の多様化が求められています。2022年に登場した「ビガー2020」は、ED患者に向けた新しいアプローチとして注目されており、最近の研究によってその効果が実証されました。

研究の概要

本研究は、順天堂大学医学部附属浦安病院を中心に、複数の医療機関で実施された「ビガー2020」に関する観察研究です。研究期間は2022年11月から2023年4月まで。対象となったのは、ED治療薬が無効または禁忌の患者で、合計33例が登録されました。参加者の平均年齢は57.9歳で、治療に対する評価は、勃起硬度スコア（EHS）など複数の基準が用いられました。

ビガー2020って何？

ビガー2020は、陰圧式勃起補助具として、ペニスに陰圧をかけることで血流を促進し、勃起を助ける医療機器です。ED治療において、薬剤による治療が難しい患者にとって、多くの期待を寄せられている治療法の一つです。従来の治療法に比べ、ビガー2020の発売により、患者の選択肢が大きく広がりました。

研究の結果

研究の成果として、ビガー2020を使用した患者の93.3％が、EHSによる勃起硬度で1以上の改善が確認され、その中の62.5％はEHSグレード3以上への改善が見られました。これは、性交が可能であることを示す重要な指標です。この結果は、ビガー2020が多くのED患者に対して有効であることを示唆しています。

ED治療の選択肢を広げる意義

日本では、ED患者数が約1,400万人に達し、その数は25年前に比べ大幅に増加しています。この背景には、生活習慣や心理的因子、加齢などがあり、厳しい現実が存在しています。誤解を解き、安全で効果的な治療法が提供されることで、ED患者が抱える精神的な負担も軽減されるでしょう。

今後の研究と展望

最新の研究によって、ビガー2020は日本人ED患者に対する有効な治療法であると認められました。今後はさらなる臨床試験を通じて、より多くの人々に効果的な治療法が確立されることが期待されています。また、ED治療においては、医師と患者の信頼関係や、必要に応じたカウンセリングなど、心理的サポートも重要です。