テレダイン・レクロイが新テストフレームワークを発表
テレダイン・レクロイが、オシロスコープ上で機能する最新の自動コンプライアンステストフレームワークと、オフラインでPCでも動作可能なソフトウェアを発表しました。この新しいフレームワークは、USB4バージョン2.0やPCIe 6.0の電気的コンプライアンステストに即時に対応可能です。さらに、DisplayPort 2.1、USB 3.2、HDMI 2.1、DDR5といった他の標準にも、2025年中に新しいテスト枠を導入する予定です。
本製品の背景
USB4やThunderbolt、PCI Expressなどの高速シリアル通信規格のコンプライアンスと相互運用性をテストすることは、デバイスメーカーにとって非常に手間とコストがかかる作業です。新世代毎に追加されるテスト項目の増加に伴い、製品の検証やコンプライアンスプログラムにおいてテストのボトルネックが発生しがちです。特に、送信機(Tx)テストではオシロスコープによる波形データのキャプチャと解析が必要で、受信機(Rx)テストではラボ機器のキャリブレーションに長時間を要するため、非常に効率が悪くなります。
これらの遅延は、コンプライアンス製品の市場投入を後押しし、他のプロジェクトの進行にも影響を与え、最終的には品質を損なう結果につながりかねません。そこで、今回のQualiPHY 2ベースのコンプライアンスソフトウェアが登場しました。この製品は、Teledyne LeCroyオシロスコープ上で動作することで、TxとRxテストの両方を自動化します。
使いやすいインターフェース
さらに、QPHY2-PCオフライン・コンプライアンステスト・ソフトウェアを使用すれば、オシロスコープから離れたPCでも、既にキャプチャしたデータを使って波形データの後処理、結果確認、レポート生成が可能になります。これにより、どこからでもテストを完了できるため、オフライン環境でも効率的に作業が進められます。
このように、テストのボトルネックを解消し、以前よりも短期間での検証とコンプライアンスを実現することが目指されています。具体的には、
- - 複数のラボや異なる場所からアクセス可能な共有テストデータベースを利用し、テストの迅速化をはかります。
- - シンプルでわかりやすいユーザーインターフェースにより、TxおよびRxテストを単一のソフトウェアで統合しており、煩雑なサーバーを介さずに簡素化しています。
- - ユーザー定義のPythonスクリプト機能を用いて、プロセス、電圧、温度コーナーテストにおいて自動化を強化しています。
まとめ
今回のQualiPHY 2テストフレームワークとQPHY2-PCオフライン・コンプライアンステスト・ソフトウェアの発表により、テレダイン・レクロイはコンプライアンス製品の開発効率を大幅に向上させることを目指しています。これによって、ユーザーは複雑な電子システムの欠陥を早期に発見し、市場投入までの時間を劇的に短縮できるようになります。詳細はテレダイン・レクロイの公式サイトでご確認ください。