三菱電機と小倉内装が共同開発した新防汚コーティング技術

三菱電機と小倉内装、革新的な防汚コーティング技術を展開

三菱電機株式会社は、内装業界のリーダー企業である株式会社小倉内装との共同プロジェクトを発表しました。本プロジェクトは、三菱電機の革新的な防汚コーティング技術を基にした新しい製品「Hi NANOGIA coat（ハイナノジアコート）」の開発を中心に展開されています。このコーティング剤はすでに6月26日に販売を開始しており、多様な汚れから物件を守るための新たな提案として注目を集めています。

技術の背景と目的

三菱電機は、知的財産を企業の成長戦略の中心に据え、技術供与や社外連携を通じて価値を創出することに力を入れています。このプロジェクトもその一環として進められました。特に、2021年から開始された「Open Technology Bank®」というプラットフォームは、同社が育んできた技術資産を公開し、パートナー企業との共創を促進するための取り組みです。

小倉内装は、1933年に設立された伝統ある企業で、内装仕上げやリノベーションを手掛けています。今回の共同開発では、三菱電機が持つ防汚コーティング技術を小倉内装が商業施設や公共機関向けの新しい製品に応用することで、業界全体の衛生環境を向上させることを目指しています。

新製品「Hi NANOGIA coat」の特徴

「Hi NANOGIA coat」は、粉塵や油煙といった様々な汚れからの付着を防ぐ効果を持ち、カビの発生を抑制することが特長です。この製品は、店舗やオフィスなどの衛生管理において非常に有用で、これまでの作業効率を大幅に向上させることが期待されています。

また、製品の表面には、親水性と疎水性の微細な層が形成され、特定の材質に対しても高い防汚性と抗菌性を提供できるよう設計されています。これにより、プラスチック、金属、ガラスに至るまで多対多様な素材への使用が可能です。

企業の展望と今後の計画

三菱電機と小倉内装の両社は、今後もこの技術を基にさらなる製品ラインナップの拡充を図る予定です。本プロジェクトは、企業同士の信頼関係を深め、新しいビジネスモデルを構築するための重要な手段となるでしょう。特に、環境に優しいイノベーションを推進することで、持続可能な未来を目指しています。

関係者のコメント

小倉内装の代表取締役小倉勝茂氏は、「三菱電機の信頼性の高い技術を活かした共創プロジェクトにより、新たなコーティング剤の製品化が実現しました。現場の視点を取り入れた本製品は、清掃負担や衛生管理を軽減し、安心して利用できる環境づくりに寄与することでしょう」と述べました。

また、三菱電機の研究開発部門の石井知子センター長は、「共創活動の成果として製品化に至ったことを嬉しく思います。この協業が、より多くの社会課題の解決に寄与することを期待しています」とコメントしています。