ごみだったペットボトルキャップがアップサイクル!
日本の海と環境問題に目を向けた活動が、再生と共生の象徴となるミサンガを誕生させました。一般社団法人北海道海洋文化フォーラムと株式会社エルコムが共に実践した「海の美サンガプロジェクト」では、海や街で回収したプラスチックごみをアップサイクルし、2025年1月22日に完成セレモニーを迎えました。
プロジェクトの背景と目的
この取り組みは、日本財団が推進する「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環であり、海洋ごみの問題を解決するために始まりました。実際に、海洋ごみ問題は深刻化しており、私たち一人ひとりがその解決策を考える必要があります。本プロジェクトは、地域や企業が協力し合うことで生まれた新たな試みです。
ミサンガ完成までのプロセス
ペットボトルキャップの回収
プロジェクトは、2024年7月26日から12月18日まで、COCONO SUSUKINOの正面に特性ごみ箱を設置してスタートしました。このごみ箱は、ペットボトルを「キャップ」「ボトル」「ラベル」に分別して収集できるもので、約10,000人の人々に利用されました。さらに、コンサドーレ札幌の協力により、2024年9月21日には創成川公園で一斉清掃活動が行われました。この活動には約85人が参加し、地域のごみを拾い集めました。
アップサイクルの過程
回収された約81.6kgのペットボトルキャップは、株式会社エルコムによりアップサイクルされ、色分け、洗浄、粉砕、溶解、圧縮成型という工程を経て、ミサンガに生まれ変わりました。手作業で丁寧に作られたミサンガは、一つ一つのキャップにストーリーを宿させています。
ミサンガのデザイン
完成したミサンガは、海洋プラスチックごみから再生した繊維で作られています。色は、北海道コンサドーレ札幌のイメージカラーである赤と黒が採用され、プレート部分は、サッカーボールをイメージしたデザインで、刻印が施されています。このミサンガは単なるアクセサリーではなく、海洋ごみ削減のメッセージを込めた象徴的なものです。
セレモニーの様子
2025年1月22日、弘安ビルで開催された完成セレモニーには、多くの関係者が列席しました。北海道海洋文化フォーラムの代表である伊勢伸哉氏や、エルコムの相馬嵩央社長、コンサドーレの河合竜二氏などが挨拶をし、プロジェクトの成功を祝いました。この場で贈呈式やフォトセッションも行われ、プロジェクトの背景や意義を広く伝えました。
まとめ
「海の美サンガプロジェクト」は、単なるリサイクル活動を超え、人々が海や環境問題への関心を持つきっかけを提供しました。このプロジェクトを通じて、私たちも日常生活の中でゴミ問題について考え、行動することの重要性を再認識することが必要です。今後も環境を守るためにどうアクションを起こすか、一人ひとりが考えていくことが求められています。共有された意識が、未来の美しい海を作る第一歩となるでしょう。