武蔵野大学(東京都江東区)は、新たに「ウェルビーイング研究科」を2026年4月に開設し、社会人向けの教育プログラムを展開することを発表しました。本研究科は、働きながら学ぶことができるカリキュラムが組まれており、ウェルビーイングに関する最新の研究や実践的な知識を習得することができます。
この発表は、8月29日(金)に行われた記者発表会でなされ、武蔵野大学の学長である小西聖子氏、ウェルビーイング研究科長予定の前野隆司教授、そしてゲストスピーカーとして株式会社日立製作所のフェローであり、株式会社ハピネスプラネットの代表取締役CEOである矢野和男氏が登壇しました。
ウェルビーイング研究科の特徴
新設されるウェルビーイング研究科では、ウェルビーイングを中心に据えた教育を行い、修士課程と博士後期課程を設置する予定です。入学定員は修士課程が20人、博士後期課程が5人となっており、授与される学位はそれぞれ「修士(ウェルビーイング)」、「博士(ウェルビーイング)」です。
カリキュラムは実践を重視したもので、学生は講義だけでなく多くの演習を通してウェルビーイングを理解する力を育むことができます。また、社会人が学びやすいように、授業は主に平日夜間や土曜日に開講され、対面とオンラインのハイフレックス形式で受講することが可能です。この配慮により、仕事と両立しながら学ぶことができる環境が整えられています。
矢野和男氏の期待
矢野氏は、記者発表会においてAIとビッグデータの進展がウェルビーイング人材の育成において重要であると強調し、AI時代に求められる幸福について深く考察することの重要性を語りました。彼はAIがもたらす変革に呼応し、次世代の人材に求められる能力や視点を養成することが、現代社会においてますます重要になると述べました。
未来への展望
前野教授は、ウェルビーイング研究科が目指すのは、社会のさまざまな課題に対応できる人材の育成だと語っています。資本主義社会の限界を突破するためには、心と体、社会が調和した状態を目指す必要があり、これがウェルビーイングの本質だとしています。この理念のもと、研究科では自然科学、社会科学、人文学を駆使し、ウェルビーイングに貢献する人材を育成していくことが期待されています。
まとめ
武蔵野大学のウェルビーイング研究科の設立は、現代における幸福のあり方を探求する教育機関としての新たな一歩です。AI技術の進展に伴い、私たちが求める「幸福」という概念はますます複雑さを増しています。ウェルビーイングをテーマにした教育を受けることで、学びながら自らの幸福感を向上させることができるこのプログラムに是非期待が寄せられます。興味のある方は、記者発表会の申し込みを通じて、その一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?