傑作ノンフィクション『大英自然史博物館珍鳥標本盗難事件』が文庫ベストテン第1位へ！

不可思議な盗難事件を追い求めたノンフィクション

2025年8月、株式会社化学同人から刊行されたノンフィクション、『大英自然史博物館珍鳥標本盗難事件』が、「本の雑誌が選ぶ2025年度文庫ベストテン」の第1位に選ばれました。この作品は、2019年に発売された単行本が元となっており、今回の文庫化を機に再度注目を集めています。

鳥の標本が消えた夜

物語は2009年6月、ロンドンの大英自然史博物館から300羽もの美しい鳥の標本が消失するところから始まります。一体、何が起こったのか？標本は何処へ行ったのか？著者であるカーク・ウォレス・ジョンソンは、偶然にこの事件を知り、好奇心と正義感を胸に調査を開始します。

調査の道のり

調査が進むにつれて、彼は多くの困難に直面します。この盗難事件の背後には、希少な羽を集める趣味を持つ人々の世界が広がっていたのです。標本は盗難後、毛針を作るために使われることが判明。さらには、標本がどのように流通したのかを探るため、カークは様々な関係者にインタビューを行い、事件の真相を追求し続けます。

受賞の背景

この本が特に評価されている点は、単なる犯罪の解明だけではなく、文化的、科学的な観点からも深い洞察が盛り込まれているところです。また、著者は彼自身の経験を綴りながら、どのように事件を解明していくかを描写し、読者を引き込む力があります。発売当初から、多くの新聞や雑誌で高く評価され続けました。

文庫化とその反響

新たなる文庫版の発行に際し、著名な書評家からの高評価が再燃しています。例えば、著者の調査のユニークさや、ジョンソンが読者を惹きつける手腕に関する称賛の声が寄せられました。発売直後には、SNS上で4000件以上の「いいね」を獲得するなど、その注目度は驚異的です。読者からは、「普段ノンフィクションを読まないけれども、これは一気に読み切った！」といった反響もあり、「待望の文庫化」という評価が多くを占めました。