三菱HCキャピタルとMobiSaviの業務提携
三菱HCキャピタル株式会社と株式会社MobiSaviは、EV(電気自動車)の普及とサーキュラーエコノミーの実現を目指して業務提携契約を結びました。両社はこの提携を通じて、EVの持続可能な導入支援やバッテリーの再利用促進に向けた取り組みを進めていく方針を示しています。
EVの普及背景
現在、多くの企業がカーボンニュートラルの実現に向けてEV導入を検討しています。しかし、EVの持続可能性を確保するためには、サーキュラーエコノミーの構築が重要です。バッテリーに使用される希少な資源のリユースやリパーパスを行うことで、環境への負荷を低減することが求められています。実際、国内では中古バッテリーの性能評価が不十分なため、中古EVが海外に流出している現状があります。
三菱HCキャピタルの取り組み
三菱HCキャピタルグループは、2023~2025年度の中期経営計画の中で、「脱炭素ソリューション」への取り組みを強化しています。企業連携を通じて、EV統合型サービスを提供し、充電インフラやエネルギーマネジメントの拡充、安全な中古EVの流通促進を進めています。これにより、持続可能なEV・バッテリー産業の発展を図るのです。
MobiSaviの役割
一方のMobiSaviは、独自のEV性能予測技術を活用し、EVの導入支援を行っています。この技術は、新車や中古車の区別なく、さまざまな条件に対して中古EVのバッテリー性能を保証することが可能です。こうすることで、中古EVの購入時の不安を和らげ、導入を促進する支援を行っています。
提携の内容
今回の提携により、両社はEVのライフサイクルを考慮に入れた価値創出を推進する予定です。具体的には、以下の取り組みが含まれます:
1.
EVリースモデルの強化:三菱HCキャピタルの社有車データを用い、MobiSaviがバッテリーの寿命を正確に評価する実証実験を行う。
2.
バッテリー評価手法の確立:適正なバッテリー評価に基づく新しいEVリースモデルの構築。
3.
バッテリーの再利用:取り外し済みのバッテリーを定置型蓄電池として再利用するビジネスモデルの創出。
今後の展望
この提携を介して、三菱HCキャピタルとMobiSaviは、中古EVの国内流通促進とともに、使用済みバッテリーのリパーパス推進を目指します。この取り組みは、企業の脱炭素経営を支援し、再生可能エネルギーとの連携を視野に入れた蓄電インフラの構築へとつながります。そして、EVのライフサイクル全体の価値最大化とサーキュラーエコノミーの実現を目指して、継続的な連携を図っていく計画です。
このように、三菱HCキャピタルとMobiSaviのパートナーシップは、次世代のモビリティ社会において重要な役割を果たすことが期待されます。