双日がレアアース鉱山の新規開発に着手
双日株式会社(以下、双日)は、日豪レアアース株式会社(JARE)を通じて、豪州のレアアース大手であるリナス・レアアース社(以下、ライナス)との基本合意を締結し、新しいレアアース鉱山の開発に向けた詳細な検討を開始することを発表しました。この合意により、双日は日本向けの中重希土類の取扱品目と供給量の増加にも合意し、レアアースのサプライチェーンの多角化を進めていきます。
レアアースは、さまざまな金属に混ぜることで物質の特性を高めるため、「産業のビタミン」とも呼ばれています。特に、電気自動車や産業ロボットなどの先端技術製品に不可欠な原材料です。双日がレアアースの取り扱いを開始したのは1960年代で、以降、様々な形で市場へ供給を行っています。
特に2011年には、西豪州マウント・ウェルド鉱山由来の軽希土類について、独占的な販売契約を結びました。その後も、JAREを通じてライナスに対する複数回の出融資を実施し、2023年3月には、ネオジム磁石などに使われる重希土類であるジスプロシウム(Dy)およびテルビウム(Tb)の供給を日本向けに確保しました。これにより、2025年10月からは本格的に輸入が始まります。
更新された長期供給契約に基づき、ライナスがこれから生産する中重希土類の最大75%が日本向けに供給される見込みです。また、新たに4つの品目が加わることになり、その中のサマリウム(Sm)は2026年度第1四半期から輸入を開始する計画です。
さらに、JAREとライナスは新規鉱山開発に向けた運営委員会(ステアリング・コミッティ)の設立について基本合意に達しました。これにより、今後はマウント・ウェルド鉱山の拡張に加え、豪州国内外で新規鉱山の調査や評価を行うことで、中重希土類の供給の拡大を目指します。
双日は、今後もレアアースのサプライチェーンを多角化し、安定的な供給を強化していく方針です。この取り組みは、国内産業の発展に寄与する重要なステップとなるでしょう。
リナス・レアアース社について
- - 設立: 1983年
- - 所在地: オーストラリア、パース
- - 代表者: アマンダ・ラカゼ
- - 主な事業内容: レアアースの採掘および精製
このように、双日の新たな取り組みは、産業界におけるレアアースの供給の安定性を高め、将来的な技術発展に寄与することが期待されます。