横浜マラソン2025で奏でる音楽の新たな形『Earth Pieces』の挑戦
認定NPO法人スローレーベルが展開する音楽プロジェクト『Earth Pieces』が、2025年に行われる横浜マラソンのチャリティプログラムに選ばれました。このプロジェクトは、2024年に横浜トリエンナーレでのワールドプレミアを経て、さらなる成長を目指しています。
プロジェクトの根底にある想い
『Earth Pieces』は、単なる音楽演奏を超えて、さまざまな背景を持つ人々が共に参加できる音楽体験を提供することを目的とした参画型音楽プロジェクトです。特に障害者や音楽経験のない人々を含むことに重点を置いており、誰もが自分の音色を響かせるチャンスが与えられています。2024年の横浜トリエンナーレでは、28名が『喜びの歌(第九)』を合奏し、会場の一体感が生まれました。
世界中からのつながり
このプロジェクトの重要な一環として、2026年にイタリア・ミラノで開催される冬季パラリンピックにあわせて公演が計画されています。ミラノでは、障害をお持ちの120名のミュージシャンが所属する音楽学校、AllegroModeratoとの共同制作が進行中です。音楽監督の蓮沼執太氏が中心となり、日本と外国のミュージシャンが共に音楽を奏でる舞台を作り上げます。
特に注目すべきは、音楽の設計図の開発が進められている点です。「音楽の設計図」とは、多様なニーズに応じた音楽体験を提供するための、独自に設計された音楽ツールで構成されます。これにより、異なる障害や言語、文化を持つ人々が共に音楽を創ることができるのです。
社会的な意義と展望
『Earth Pieces』は、音楽を通じて社会的つながりを取り戻す試みでもあります。パンデミックによって深刻化した孤立やメンタルヘルスの問題に対抗する手段として、音楽の力を活用し、アクセシビリティとサステナビリティの視点からアートによる社会変革を目指しています。
プロジェクトの進展として、2030年の国連総会で国際的な舞台に立ち、人と自然、テクノロジーが共鳴する新たな『喜びの歌』を奏でることが目指されています。栗栖良依氏(スローレーベル芸術監督)は、走ることも音楽を奏でることも、共にすることで限界を越えられるとのメッセージを寄せています。
チャリティランナーの募集
横浜マラソン2025では、チャリティランナーを募集しています。参加者はエントリー時に寄付を行い、プロジェクトを支援することができます。マラソンを走ることで、音楽の力を共有し、コミュニティに貢献できる絶好の機会です。
応募は2025年4月9日から6月25日まで、先着順で受け付けられます。
このプロジェクトは、ただの音楽イベントではなく、多様性に富んだ人々が協力し、一緒に未来を描くための素晴らしいステージを提供します。共に音楽を奏で、喜びを分かち合いましょう。