NOMONが挑むXPRIZE Healthspanコンペティション
帝人グループに属するNOMON株式会社は、2025年の設立6周年を迎えるにあたり、大阪大学大学院医学系研究科と連携し、健康寿命の延伸を目指す「XPRIZE Healthspanコンペティション」に参加することになりました。この取り組みは、老化に対する新たなアプローチを探求するものです。
XPRIZE Healthspanコンペティションとは
XPRIZE Healthspanコンペティションは、米国の非営利団体「XPRIZE財団」が主催し、総額1億100万ドルという巨額の資金が投入される国際的なコンペティションです。このコンペティションでは50歳から80歳の参加者を対象に、筋肉、認知、免疫機能を少なくとも10から20歳若返らせるシステムの開発を目指します。参加チームから上位に選ばれた場合、さらに臨床試験を実施することになり、最終的には2030年に行われる決勝に進出することが目標です。
NOMONと大阪大学の連携
NOMONは、大阪大学の老年・総合内科学と健康発達医学寄附講座と協力して、老化の原因に取り組む有効成分を利用することに加えて、有酸素運動を取り入れた計画を立てています。具体的には、最近注目されているNMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)や、認知機能の改善に効果が確認されているわさびスルフォラファンなどの成分を組み合わせる予定です。これにより、筋力、認知、免疫機能を改善し、健康寿命の延伸に寄与することを期待しています。
臨床試験の実施
臨床試験は、大阪大学の専門の研究チームと協力して行われます。免疫機能評価は株式会社ファンペップに、認知機能評価はアイ・ブレインサイエンスと連携し、具体的なデータを得ることを目指しています。このプロジェクトは、NOMONの代表取締役であり帝人株式会社ヘルスケア新事業CTOの山名慶氏が代表を務め、中神啓徳氏が共同代表を担っています。
結語
この取り組みは、単に老化を遅らせるだけでなく、生命の質を高めることを目指しています。NOMONと大阪大学のチームがどのような成果を上げるのか、今から楽しみです。XPRIZEを通して、今後も革新的な解決策が生まれることを期待しています。