ろう者柔道選手・佐藤正樹がCEATEC 2024で体験した先進技術
ろう者柔道の佐藤正樹選手が、千葉県の幕張メッセで行われたデジタルイノベーションの祭典「CEATEC 2024」に参加しました。このイベントで、彼は東京都のユニバーサルコミュニケーション技術のPRブースを訪れ、最新技術を体験する貴重な機会を得ました。
参加した佐藤選手は、女子走高跳の髙橋渚選手と共に、来年2025年に東京で開催されるデフリンピックのPRの一環として、聴覚障がい者に役立つ技術の展示を見学しました。今回体験した技術は、聴覚障がい者の日常生活を大いに支援するものでした。具体的には、音声をテキストに変換するツール、音に合わせて震えるデバイス、手話を読み取って文字に変換するアプリ、さらには音を遮断するVR体験などがありました。
展示コンテンツを体験する佐藤選手
体験したユニバーサルコミュニケーション技術
体験した技術の中では、特に音声をテキストに変えるツールが興味深かったと佐藤選手は語ります。これにより、聴覚障がい者は即時に情報を受け取ることができ、さまざまな場面でのコミュニケーションが円滑になることが期待できます。また、振動デバイスは、音楽や周囲の音に合わせて振動し、聴覚ではなく触覚で音を感じることを可能にします。
「今回の体験は、聴覚障がい者の生活を一層楽にするための重要な技術だと確信しました」と佐藤選手はコメントしています。さらに「東京でのデフリンピックに向けて、技術がこのように進化していることに感動しました。観客やサポーターの『おもてなし』が、より素晴らしいものになると思います」と意気込みを述べています。
CEATEC 2024の意義
CEATECは、「Society 5.0」の実現を目指し、さまざまな技術が集まる場です。今年の開催は10月15日から18日の間で、業界の多くの参加者が集まりました。経済成長と社会課題の解決を同時に進める中で、特にユニバーサルデザインやコミュニケーションの課題が重視されています。
デフリンピックが東京で開催される来年、佐藤選手たちが体験した技術の数々が、より多くの人々に知れ渡り、実際に役立てられることを期待しています。
佐藤選手のプロフィールに関しては、2021年に競技を始めて以来、多くの大会での活躍が目立っています。2015年にはアジア太平洋ろう者競技大会で優勝し、2024年にはカザフスタンで行われる世界ろう者柔道選手権大会での優勝も見込まれています。
ケイアイチャレンジドアスリートチーム
佐藤選手は、ケイアイスター不動産株式会社が運営する「ケイアイチャレンジドアスリートチーム」の一員として活動しています。このチームは障がいを乗り越え、更なる高みを目指して挑戦し続けるアスリートたちで構成されており、社会においてパラスポーツの認知向上にも努めています。
彼らは、イベントや体験会を通じて、多くの人にパラスポーツの魅力を伝えていくことを目指しています。今後の活動や最近の成果に期待が寄せられます。
公式Webサイトでは最新情報が発信されていますので、気になる方はぜひ訪れてみてください。彼らの挑戦は、私たちに新たな視点を与えてくれるでしょう。