新刊『文系の見た数学・物理』が登場
2025年6月30日に発売される新刊『文系の見た数学・物理』は、著者である藪井竹庵が文系の視点から物理と数学の世界を探求する作品です。この本は、現実世界の矛盾や物理学の抽象性に対して、独自の見解を提示しています。
矛盾する現実と理論の狭間
著者は、本書を通じてアキレスと亀のパラドックスを取り上げています。この古典的な問題では、アキレスは亀に追いつけないと定義されつつも、実際には追いついてしまう現実が存在します。このように、現実世界における矛盾は、単なる理論的な思考だけでは解決しきれないものです。
数学に関しても、原子や分子で構成される現実を、なめらかな微分積分のような形式で捉えようとする試みには、根本的な違和感があります。藪井は、「この矛盾をどう捉えるべきか?」という問いを本書の中心に据え、読者に深く考える機会を提供します。
抽象から具体への道筋
また、現代物理学の波動関数についても触れています。著者は、波動関数が現実を的確に表現しているにもかかわらず、その背後にある複素数や確率の概念が、いかに抽象的で理解しがたいものであるかを述べています。このような抽象的な世界に対する窮屈さを打破し、もっと実感のある描像を作り出すことが求められると藪井は考えています。
文系の視点からの考察
藪井は、文系の現役医師として、理論物理や数学に対する専門的な知識が乏しいながらも、一般の人々にとっても理解しやすいようにお話を展開します。極端な物理学の結果を日常生活に応用することは、自然界の摂理に反するのではないかとも考えており、理論が現実生活にどのように役立つかを模索しています。特に、数学のパズルや楽しい問題を通じて、より多くの人が気軽に数学や物理に触れられることを望んでいます。
専門家からのフィードバックも歓迎
藪井は、専門家からの批判や意見を心待ちにしており、これまであまり物理や数学に親しみがない人々にも手に取ってもらえることを期待しています。背景にある深いテーマについて、読者と対話が生まれることに魅力を感じています。
他の新刊も要チェック
さらに同時発売された新刊『エッセイ天の味噌汁』も注目です。この書籍では常識にとらわれることの危うさや、新しい視点の重要性について議論されています。
書籍情報
- - 書籍名: 文系の見た数学・物理
- - 著者: 藪井竹庵
- - 出版社: パレード
- - ISBN: 978-4-86522-451-1
- - 価格: 1,700円+税
- - 仕様: A5判/154ページ
気になる方は、
こちらから購入できます。新しい視点から数学と物理の世界に触れてみてはいかがでしょうか?