医療情報管理アプリが治験スクリーニングを変える
Arteryex株式会社が提供する医療情報管理アプリ『パシャっとカルテ』は、治験および臨床研究における候補者募集の新たなアプローチを提案しています。近年、治験の候補者募集に関しては高齢者や既往歴を持つ人々が不足しているという問題が浮上しています。これらの背景には、従来の治験パネルが若年層中心であったためです。さらに、条件に合った候補者に効率的にリーチする手段が限られ、スクリーニング作業には多くの時間とコストがかかります。これによって治験開始までの期間が長引くケースも多々あります。
問題点の明確化
治験候補者募集における課題は、具体的には以下のように整理されます。
- - 候補者の適合性不足: 資格条件に合う被験者を集めることが難しい。
- - 募集効率の低下: 疾患別に募集を絞り込むことが容易でない。
- - リードタイムの延長: スクリーニングにかかるコストと時間が長引く。
これらの要因は、治験が計画通りに進行することを妨げています。
『パシャっとカルテ』の特徴
『パシャっとカルテ』では、ユーザーが管理する医療情報、すなわちPHR(Personal Health Record)を駆使して、治験に関心を示す可能性のある層に情報を提供し、条件に基づいた候補者をスクリーニングします。このアプローチにはいくつかの大きな利点があります。
1.
PHRデータの活用: 既往歴や年齢といった具体的な個人情報を元に、条件に合った候補者を抽出できます。
2.
疾患領域に特化したアプローチ: 疾患に応じてアプローチが可能で、より精度の高いスクリーニングが実現します。
これにより、従来の手法では難しかった疾患関連の治験でも、高適合性の候補者を見つけることができると高く評価されています。
スクリーニング支援の流れ
この画期的な取り組みに関する基本的なフローは次のようになります。
1.
条件設定: 年齢や既往歴、性別の条件を元に候補者母集団を抽出。
2.
アプリ内バナーの設置: 治験に関する情報をキャンペーンタブにバナー形式で掲載。
3.
同意取得: ユーザーに治験内容を明示し、同意を得て候補者を募集。
4.
候補者情報の提供: 同意の下、条件に合致した候補者情報をクライアントに提供。
医療情報の新しい活用法
Arteryexは今後も治験・臨床研究に関する情報提供を通じて、治験の理解促進に努めていきます。PHRデータの質の改善とパネルの拡充を進めることで、治験参加の新たな選択肢を提供し、持続可能な医療情報の二次利用を実現していく意向です。
Arteryex株式会社について
- - 設立: 2018年2月1日
- - 本社所在地: 東京都千代田区外神田6-6-1 斎藤ビル2階・4階
- - 代表取締役: 李 東瀛
- - 事業内容: 医療情報管理アプリ『パシャっとカルテ』の開発・運営、医療情報プラットフォームの提供、ヘルスケア分野におけるシステム開発など。
Arteryexの取り組みに興味を持たれた企業様は、ぜひお声がけください。
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