Shure、新しいインイヤーモニタリングシステム AXTDigital PSMを発表
Shureは、最高峰のAXT Digitalワイヤレスマイクロホンシステムに新たに加わるインイヤーモニタリングエクイメントを発表しました。新製品の名前は『AXT Digital PSMアドバンスト・デジタル・インイヤーモニタリングシステム』です。このシステムは、ライブサウンド業界における厳しい要求に応じて設計され、高性能なRF技術と優れたスペクトル効率を実現することを目指しています。
WMAS技術とその利点
AXT Digital PSMは、Shureが初めて採用したワイヤレス・マルチチャンネル・オーディオシステム(WMAS)を搭載しています。これにより、プロフェッショナルユーザーは多様な現場環境に柔軟に対応できるようになります。ニック・ウッド氏(Shureのグローバルマーケティングおよび製品開発担当シニアディレクター)は、この製品がユーザーのパフォーマンスを向上させるための重要な技術であると語ります。特に、エンジニアには優れたリモート管理機能が、さらに演者には高忠実度のオーディオ品質が提供される点がポイントです。
卓越したオーディオ品質
AXT Digital PSMは、2.9ms以下の低遅延で高品質な音を提供し、ユーザーは没入感あふれるオーディオ体験を楽しむことができます。プロのミュージシャンであるローランド・ハミルトン氏は、「AXT Digital PSMを使えば、どんな繊細な音もクリアに聞こえる」と、実際の使用における体験から推奨の声を寄せています。
空間ダイバーシティ技術
Shureが開発した空間ダイバーシティは、複数の送信ダイバーシティアンテナを使用し、信号のカバレッジを最適化するために、複数のゾーンを一括サポートします。この技術によって、スタジアムや屋内会場、放送スタジオでの使用も容易になります。
接続オプションとセキュリティ
AXT Digital PSM送信機は、AES-256暗号化技術を実装し、安全な信号送信を実現。デジタルおよびアナログの両方の入力をサポートし、モニターエンジニアはインターフェースをシームレスに利用することができます。
Kyle氏というプロフェッショナル・モニターエンジニアは、「多くのミュージシャンがこのシステムのクリアな音質を評価しており、特に空間ダイバーシティによる安定したRF通信は、エンジニア業務の負担を大きく減らす」と述べています。
柔軟性と拡張性
AXT Digital PSMは、2種類の1Uサイズ送信機を備えており、3つの送信モードを持つため、さまざまな環境においても柔軟に対応できます。特に、ナローバンドモードは、標準的なRFプロファイルでスペクトル効率を維持します。新たなファームウェアのアップデートにより、将来的にはより多様な機能も利用可能になる予定です。
実績のある技術
AXT Digital PSMは、Wireless Workbench®やShowLink®機能に対応しており、これによりモニターエンジニアはステージ上のボディーパック受信機をリモートで管理できます。リアルタイムでのパラメータ調整が可能で、パフォーマンス中のトラブルシューティングも迅速に行えます。
製品情報
AXT Digital PSMアドバンスト・デジタル・インイヤーモニタリングシステムは、2025年初頭に発売予定ですが、11月13日(水)から11月15日(金)にかけて開催されるInter BEE 2024にて初公開される予定です。詳細はShureの公式ウェブサイトで確認できます。
まとめ
Shureは、約100年の歴史を持つオーディオ機器のリーディングカンパニーであり、AXT Digital PSMはその革新性と技術力を証明する製品として注目を集めています。音楽現場でのさらなる可能性を広げるできるこの新製品は、業界のスタンダードとなることでしょう。