ミズノのシューズ開発における3D技術の活用
近年、多くの製造業においてプロダクトデザインに3DCGが導入されていますが、その情報は意外にも少なく、多くの企業がその有用性を理解しきれていないのが現状です。特にスポーツ用品のデザインに特化した選手寄りのアプローチが求められるミズノは、その最前線で新たな試みを行っています。これまでのデザイン手法に3D技術をどのように組み込んでいくのか。本書は、その実践的なケーススタディを提供する内容となっています。
著者は中村 敬氏。九州芸術工科大学での学びを経て、株式会社ムーンスターでシューズデザイナーとしてのキャリアを積んだ後、2008年にミズノへ入社しました。以降、数多くの競技用シューズのデザインを手掛け、3D技術の導入に注力してきました。3D技術の開発が持つ可能性を理解し、それを最大限に活用することで、開発業務の効率化を実現しています。
3章: ランニングシューズを題材としたシューズデザイン実践
特に取り上げられるのが、ランニングシューズのデザインプロセスです。この章では、実際のデザインフローにおける3Dツールの役割を解説します。Substance 3D PainterやSubstance 3D DesignerなどのAdobe製品を駆使し、どのように効率的にデザインが行われるのか、具体的な手法やプロジェクト事例を交えながら詳述しています。また、ランニングシューズのデザインにおいて特に重要な要素であるフィット感や軽量感の表現方法など、実践的なスキルも紹介しています。
デザインバリエーションの作成
デザインの中で常に求められるのが、バリエーションの展開です。技術が進化する中で製品のカスタマイズや多様性が要求されており、迅速な対応が求められるため、3D技術の導入は欠かせません。本書では、実際のデザインバリエーションを作成するプロセスや工夫についても触れています。
マテリアルデータの作成
物理的なサンプルを作成することなく、リアルな質感を3D上で表現する技術にも言及。マテリアルデータの作成方法や、どのようにしてこれをデザインに活かしていくかについての知識が提供されます。
さらなる商品の効率的開発に向けて
このように、3D技術を活用することで、より短期間でのプロダクト制作やコスト削減が可能となり、市場への迅速な提供が実現されます。本書は、次世代の製品開発において必要不可欠な情報を提供しており、特にスポーツ用品業界関係者にとって貴重なリソースとなることでしょう。
本書の概要
- - 書名: ミズノのデザイナーが教えるSubstance 3Dプロダクトデザイン
- - 発売日: 2026年9月30日
- - 本体価格: 4,200円(税別)
- - 仕様: B5正寸 320ページ
- - ISBN: 978-4-86246-674-7
- - 出版元: 株式会社ボーンデジタル
この本を通じて、シューズデザインにおける3D技術の実践的な活用方法を学び、今後の商品の開発に役立てていただければと思います。