新型コロナと自然災害が変える住まい選択の基準とは
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社が実施した「住まいの選択に関する調査」によると、近年、多くの人が住居選びにおいて何を重視しているのか、その基準が大きく変化していることが明らかになりました。
住まいを選ぶ上で重視されるポイント
調査では、2,692名の男女を対象に住まい選びの重視ポイントを探りました。最も重視されている点は、「住宅周辺の治安が良いこと」であり、88.2%の人が重要視していると回答しています。次いで、日当たりなどの位置が良いこと(85.1%)やプライバシーが確保できること(同じく85.1%)が上位にランクインしました。
また、空調やキッチンなどの設備が充実していること(84.5%)や、自身や家族に適した間取りであること(83.7%)の重要性も確認されました。特に、防災関連では、大気汚染が少ないエリア(82.5%)や自然災害が起こりにくい建物(81.3%)の重要性が増しています。
環境変化がもたらした影響
新型コロナウイルスや自然災害の増加を背景に、過去4〜5年と比べ、住まい選びの重視点に変化を感じている人が大多数を占めています。具体的には、7.8%が「大きく変化があった」、25.9%が「やや変化があった」と回答しています。
この変化の理由として最も多く挙げられるのが「自然災害の増加」で、34.8%がこの要素を挙げています。また、経済状況の変化(28.0%)や健康状態の変化(26.0%)、新型コロナウイルスの感染拡大(17.1%)も影響を与えていることがわかりました。
防災意識の高まり
住まい選びにおいて特に注目されたのが、災害に対する安全性です。過去のデータと比較すると、災害が起こりにくいエリアや建物に対する重視度が急激に高まっています。「災害が起こりにくい地域」との回答は50.5%に上ります。さらに、治安の良さ(13.8%)や行政サービスの充実度(13.0%)に対する意識も高まっています。
新型コロナウイルスの影響も見逃せません。住居において「家族それぞれの専用の部屋があること」を重視する声(17.7%)も増加しています。
消費者のクラスター分析
住まいの選択重視点に基づき、調査対象者を6つのクラスターに分類しました。これにより、各クラスターが何を重視しているのかを明確に示すことができました。特に、リフォーム業界においては「子育て環境・コミュニティ重視層」と「快適空間重視層」の二つが注目される結果となっています。
キッチンのリフォームにおいて、重視するポイントとして最も多かったのは「リフォーム価格の安さ」(38.5%)であり、次いで「収納が使いやすくなること」(35.4%)や「信頼できるリフォーム業者に依頼すること」(30.6%)が続きました。
これらのデータを通じて、消費者のニーズに応じたサービスの提供がいかに重要であるかが浮き彫りになりました。クラスターごとに特有のニーズを理解することが、今後のサービス向上につながるでしょう。
調査の概要と今後の展望
この調査は、18歳から74歳の男女を対象にし、2024年9月17日から9月22日の間に実施されました。今後もNTTコム オンラインは、不動産やリフォーム業界のニーズを探求し、より良いソリューションの提供を目指しています。
このように、住まい選びにおける意識の変化は、今後の暮らしを大きく変える要因となるでしょう。詳細については、特設ページから資料をダウンロードしてご覧ください。