井上ひさしの魂を継承するイベント「戦後80年戦争の記憶を∞に未来へつなぐ」
2023年、こまつ座は創立以来、井上ひさしの業績を中心に、戦後80年を記念した特別イベントを企画しました。「井上ひさしの魂を次世代へ~戦後80年戦争の記憶を∞に未来へつなぐ5日間」と題したこのイベントでは、井上の遺志を継ぎ、演劇を通じて平和を訴えることがテーマです。
イベント概要
7月23日から27日までの5日間、東京の紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAで開催され、井上ひさしが描いた「父と暮せば」、「母と暮せば」、「木の上の軍隊」を中心にした様々なプログラムが用意されています。
特に注目すべきなのは、舞台映像の上映会やトークショーが盛り込まれている点です。これにより、井上の作品に対する理解を深めたり、作品の持つメッセージを再確認する貴重な機会になることが期待されます。
イベントの見どころ
1.
舞台映像の上映会:こまつ座が主催するこのイベントでは、初めて舞台映像の上映会も行われます。普段舞台でしか観られないパフォーマンスを、映像を通じて楽しむことができるのは、このイベントならでは。
2.
ゲストトークショー:普天間かおりさんや平一紘監督、富田靖子さんなど、関連するゲストを招いたトークショーも予定されています。彼らから直接作品の魅力やその背景について語られることで、観客は作品に更に親しむことができるでしょう。
3.
様々な展示:会場内では、こまつ座や井上ひさしの作品に関する歴史や資料を展示するコーナーも設けられ、来場者が興味を持てる情報が提供されます。
4.
記念グッズの販売:こまつ座のオリジナルグッズや過去の公演のバックナンバーが特別価格で販売される予定です。ファンにはたまらないアイテムが揃うことでしょう。
5.
せりふの展示:戦後の記憶を後世に伝えるため、「戦後80年から永遠に展」と題した特別企画も同時開催されます。井上ひさしの作品にちりばめられたせりふを通じて、戦争の記憶が次世代にきちんと継承されることを目指します。
こまつ座「戦後“命”の三部作」
こまつ座は、井上ひさしが亡くなった後もその作品を継承し続け、井上が追求してきたテーマ「ヒロシマ」「オキナワ」「ナガサキ」に向き合ってきました。例えば、『父と暮せば』は広島を舞台にした感動的な物語で、多くの人々に愛されています。 また、沖縄をテーマにした『木の上の軍隊』や、長崎を舞台とした『母と暮せば』により、このシリーズは井上ひさしの作品群の中でも特に意義深いとされています。これらの作品を通じて、戦争の悲惨さや平和の重要性が次代へと引き継がれています。
まとめ
イベントは、参加者が井上ひさしの作品に触れ、彼の信念を再確認するだけではなく、次世代にどのように平和を伝えていくかを考える良い機会です。今回のイベントは、単なる記念イベントに留まらず、未来へ向けた重要なメッセージを伝える場にもなっているのです。これからの時代に、平和のために何ができるかを一緒に考えていきましょう。
この特別な5日間、ぜひ会場に足を運び、井上ひさしの作品の魅力と、その根底に流れる平和への思いに触れてみてください。