電通グループは、最新のCMO調査レポート2024を発表しました。この報告書は、日本を含む世界の主要14市場において、950名のCMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)を対象にした意識調査に基づいています。調査は企業の業界ベンチマークの設定や、クリエイティブ、エクスペリエンス、イノベーションの実現に必要なインサイトを得ることを目的としています。
調査に際して、CMOたちは45の質問に回答し、その結果から新しい商機や変革の促進に向けた具体的な提言が導き出されました。今年で5度目となるこのレポートは、マーケティング戦略を考える上で貴重な情報源となることでしょう。
電通グループの代表である五十嵐博氏は、今回の調査結果を公開するにあたり、持続可能な成長が求められる時代においてCMOがイノベーションに注目し、それが顧客のニーズに応える重要な要素となることを強調しました。特に、最新技術であるAIとクリエイティビティの融合が、ブランド体験の新たな可能性を引き出すと考えられています。
特に印象的な結果としては、82%のCMOがクリエイティビティによる成長促進の可能性を認識していることが挙げられます。これは、単なるマーケティングコミュニケーションではなく、ビジネスのあらゆる側面でのクリエイティブさが不可欠であることを示しています。
また、88%のCMOがブランドが生活者のカルチャーの一部になる必要性を強調している中、コミュニケーションからコマース、サステナビリティにまでわたるクリエイティビティが重要視されていることも見受けられます。今後のマーケティング戦略を考える上で、これらのインサイトは大いに役立ちます。
調査の中で特に重要視された8つの課題には、オムニチャネル戦略の重要性、文化に根ざしたブランド構築、AIとの協調などがありました。これらの要素は、今後のマーケティング活動で必ず考慮されるべきポイントとなります。特に注目すべきは、AIの存在がマーケティング活動にどのように影響を与えるかという点です。マーケターは、AIを敵視するのではなく、共同作業者として迎え入れることで、より革新的な戦略を展開することが求められています。
最終的には、CMOたちがビジネスの変革を目指す上で必要なサポートを得るために、代理店との関係がより一層重要になってくることでしょう。市場変化に対応し、イノベーションを推進するためのパートナーシップが期待されており、70%以上のCMOが、必要なものを提供してくれるエージェンシーとの連携を望んでいます。
このCMO調査レポート2024は、企業が求める新たなクリエイティビティ、イノベーション、そして持続可能な成長の指針を提供するものとして、今後のマーケティング戦略に大きな影響を与えることでしょう。
詳細レポートは以下のリンクからダウンロード可能です:CMO調査レポート2024(2.8MB)