リンパ浮腫を知ろう
2025-10-02 22:19:26

がん後遺症を知るための新たな一歩『マンガでわかるリンパ浮腫』出版イベント

リンパ浮腫は、がん治療後の患者が経験する可能性のある後遺症で、国内にはその影響を受ける方が数十万人いるとされています。しかし、この疾患はまだ多くの人に知られていないのが実情です。そこで、医療法人社団マイクロ会 銀座リプロ外科は、リンパ浮腫を分かりやすく伝えるための啓発活動を行い、2025年9月29日(月)には『マンガでわかるリンパ浮腫』の出版記念イベントを開催しました。このマンガ本は、三井桂子氏が著者となり、永尾光一医師の監修を受けて制作されました。

このイベントにおいて、特別講演を行ったのは、タレントであり、リンパ浮腫を持つ当事者でもある原千晶さん。彼女はがんを二度経験し、その結果としてリンパ浮腫を発症したことを語り、治療の過程で感じた苦悩や、同じような経験を持つ仲間たちとつながる重要性について触れました。原さんは「10年後にリンパ浮腫になるとは思わなかった」と振り返り、自身が患者会の仲間から得た事前の知識がとても重要だったと強調しました。

イベントには他にも約45名の参加者が集まり、リンパ浮腫に関する情報の共有や、患者の声に基づいた新製品の紹介も行われました。特に印象的だったのは、患者が直面している情報不足の実態が語られた部分です。「手術後は自分の症状を軽視していたが、まさかリンパ浮腫になるとは思わなかった」との声が寄せられる中、医療現場での知識を深める必要性が確認されました。

三井桂子氏はこのマンガ本に込めた思いを力強く語り、「リンパ浮腫は一般的に知られていない。もっと簡単に、多くの人に知ってもらう方法が必要だった」とメッセージを送りました。加えて、東京歯科大学市川総合病院の形成外科である佐久間恒医師も講演を行い、正確な情報の普及がいかに重要であるかを強調しました。

さらに、リンパ浮腫に対する新たな取り組みとして、弾性ストッキング「リンパスリム」を開発した背景についても紹介されました。家族の闘病経験をもとに三井氏は「その必要性を感じて自ら動くことにした」と明かしました。このストッキングは、リンパ浮腫の治療に役立つ新たな選択肢として、患者一人ひとりのニーズに寄り添った製品です。

イベントでは、リンパ浮腫専用のシューズ「シンデレラスリム」の初披露も行われ、その開発の背景や具体的な利点についても参加者に伝えられました。実際にこのシューズを履いた患者さんから「これまで履ける靴がなかったが、とても軽くて履けた」という感想が寄せられ、多くの参加者に感動を与えました。

このような情報提供活動は、がん治療後のリンパ浮腫への理解を広める一歩とされています。参加者の中には医療関係者も多く、正しい知識が広がることで、早期発見や適切な治療が増えることへの期待が寄せられています。主催者の永尾光一医師は「リンパ浮腫はもはや非常に重要な問題であり、今回の出版を通じて社会全体にこの疾患への理解が広がることを願っています」と述べました。

この出版記念イベントは、多くの参加者にリンパ浮腫についての理解を深める機会を提供し、今後の啓発活動に向けて大きな一歩を踏み出すものとなりました。
書籍『マンガでわかるリンパ浮腫』は、医療法人社団マイクロ会から2025年9月29日に発刊され、患者自身やその家族、そして医療従事者にとっても有益な情報源となることでしょう。是非、手にとって多くの人に広めていただきたいです。


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