衣類回収と修理文化を推進する『Community Loops』、サステナブルな未来を開く新プロジェクト始動

衣類回収と修理文化を推進する事業『Community Loops』

2025年9月、横浜・東京・大阪を中心に新たに始まるプロジェクト『Community Loops（コミュニティループス）』が、環境省の補正予算を活用しながら、使用済み衣類の回収と修理を通じた地域内資源循環モデルの確立を目指します。このプロジェクトには合同会社CYKLUSとハーチ株式会社が携わっており、大学や地域のコミュニティスペースを拠点に、衣類のリユース、リペア、アップサイクルと知識の共有を行います。

なぜ今、衣類循環が重要なのか

日本国内では、毎年およそ50万トンの衣類が廃棄されています。これは、言い換えれば、130台の大型トラックが毎日廃棄物を運んでいることを意味します。この膨大な量の衣類は、多くが焼却や埋め立てされ、環境に大きな負荷を与えています。政府は2030年度までに家庭からの衣類廃棄量を25%削減する目標を掲げる中、今回の『Community Loops』はその解決策の一環とされています。

『Community Loops』の取り組み

このプロジェクトは、使用済み衣類を地域で回収し、その後のリペアやアップサイクルを通じて再び地域へ還元します。その具体的な内容は次の通りです。

1. 衣類回収: 地元の大学やコミュニティスペースに衣類回収ボックスを設置し、衣類の状態に応じて「そのままリユース可能な衣類」「修理可能な衣類」「素材として活用できる衣類」などに分別します。

2. リペアと分別: 回収した衣類は、専門の支援スタッフによって仕分けされ、必要に応じて修理が行われます。これにより、まだ着用可能な衣類が再び市場に流通することが期待されています。

3. ワークショップの開催: プログラムに参加する地域では、リペアカフェやアップサイクルワークショップを開催し、住民自身が積極的にリペア文化に関与する機会を提供します。参加者は自らの大切な衣類に手を加え、思いを込めた一着としての価値を再確認します。

4. 地域内循環モデルの構築: プロジェクトは、地域内で衣類が循環する仕組みを作り出し、人々をつなぐ多様な関係性を築いていくことを目的としています。これにより、地域のコミュニティがより強固になることが期待されます。

参加大学や地域との連携

本事業は、関東では国際基督教大学や青山学院大学、関西では関西学院大学などの教育機関と密接に連携しています。これらの大学は、次世代の人材育成だけでなく、ローカルコミュニティとの繋がりを強化するために、実践型学習を通じた支援を行います。

参加形態と参加費用

『Community Loops』は、地域住民が参加しやすい形で運営されます。キックオフイベントとして、洋服交換会も予定されています。参加者は不要な衣類を持ち寄って新たな衣類と交換したり、回収された衣類がどのようにリユース・リペアされるかを体験する機会を得られます。具体的な日時や場所は、公式サイトやSNSを通じて告知される予定です。

持続可能な未来への展望

この『Community Loops』プロジェクトは、衣類の回収と修理に特化した取り組みとして、地域社会の環境意識を高めるとともに、持続可能な社会を実現へとつながる重要なステップとなります。参加者全員がこの循環の輪に加わることで、心豊かな社会の実現を目指し、地域全体のつながりを深めていきたいと考えています。私たちの未来は、一人ひとりの小さな行動が積み重なることで変わるのです。ぜひ、地域の活動に参加し、この新しい流れの一部になってみませんか？