企業の農山漁村への貢献を証明する新制度が始動！

新たな農山漁村の貢献活動証明制度

農林水産省が企業等による農山漁村への貢献を証明する新制度を発表しました。この制度は、企業が金銭や技術、人的資源を農山漁村の課題解決に活用する取組に対して、証明書を発行するものです。この証明書は、企業の自社ウェブサイトやIR資料に掲載されることで、社会に向けた広報ツールとして利用される予定です。

制度の目的と背景

近年、農山漁村では人口減少と高齢化が顕著になり、食料供給の不安定さや地域の多面的機能の減少が懸念されています。このような課題の解決を図るためには、企業などの多様なステークホルダーのリソースを活用することが不可欠です。

特に大企業では、ESG（環境・社会・ガバナンス）やSDGs（持続可能な開発目標）の考えが重視されています。農山漁村の課題解決を通じたインパクトの創出に向けて、農林水産省は昨年度「農山漁村インパクト可視化ガイダンス」をまとめました。これは、企業が自らの価値を高めるための手段を整理したもので、今後の活動における方向性を示しています。

取組証明書制度の概要

この度、農林水産省が開始する「取組証明書」制度は、農山漁村の課題解決に向ける企業の取組を公的に認め、後押しするものです。取得した企業は、その取り組みが「公共によって証明された」との価値を持つことになります。この証明書は、自社の取り組みを広く知らせるための強力なツールとなり得るため、多くの企業にとって有用な制度です。

対象となる取組

選定を受けるためには、持続的に農山漁村の課題解決を図る企業の取り組みが対象となります。具体的な例としては、以下の内容が挙げられます：

- 農山漁村外の人材を活用する副業促進の取組
- 農林水産物のブランド化による付加価値の向上
- 道の駅などの整備を通じた地域機能の維持

これらの取組に該当する場合は、ぜひ応募を検討してみてください。

募集スケジュールと手続き

この制度の募集は令和7年10月24日から始まり、12月15日が締切となります。証明書が発行された取り組みについては、令和8年3月頃に農林水産省のホームページにて公表される予定です。

また、応募に関するオンライン説明会も予定されており、参加希望者は事前に申し込む必要があります。説明会は10月30日に開催予定です。