脱炭素推進を実現する化学工業特化の新講座が始動

株式会社スキルアップNeXtは、2023年9月より化学工業に特化した脱炭素の入門講座を開始しました。この新たな講座は、現在の化学業界が直面している複雑な脱炭素化の挑戦に応えるために設計されています。近年、脱炭素は単なる環境問題ではなく、企業の競争力や成長に直接的な影響を与える重要な経営課題として浮上しています。特に、化学工業は化石資源に依存しているため、排出削減が難しいとされています。そのため、スキルアップNeXtは、企業の人材育成を通じてこの問題に真正面から取り組むことを決意しました。

脱炭素がもたらす新たな成長機会

化学業界は、EUの炭素国境調整メカニズム（CBAM）や主要顧客からの環境負荷低減の要求により、脱炭素への転換が求められています。これらの圧力が強まるなか、企業は対応できなければ市場からの退場を余儀なくされる厳しい現実に直面しています。しかし、視点を変えれば、これは成長の絶好のチャンスでもあります。環境価値の可視化やサーキュラーエコノミーへの転換を進めることで、競合との差別化が可能となるのです。

業界の壁を乗り越えるための教育

ボストンコンサルティンググループの調査によると、東証プライム上場企業の約8割が「脱炭素化に着手しているが、実行に移せていない」との回答があります。この反応から、企業は脱炭素の概念を理解しているものの、自社の状況にどう適用すればよいかで躓いていることが明らかです。この「業界の壁」を打破するためには、業界特有の問題やアプローチを理解することが必要です。

化学工業界は、事業そのものが化石資源を原料とするため、排出構造が他の業界とは異なり、その特性を把握することが重要です。この新講座では、脱炭素についての基礎知識に加え、化学業界の特性を深く理解し、自社のリスクや機会を炙り出す方法を学びます。具体的には、業界の構造、法制度の背景、特有のリスクとチャンスを把握することで、具体的な行動計画を策定するための思考枠組みを提供します。