OGC Japan ForumがJACICの研究助成を受けた意義
OGC Japan Forumは、一般財団法人日本建設情報総合センター(JACIC)の令和7年度研究助成事業に採択されたことを報告します。このプロジェクトの主要な目標は、日本国内における分断された地理空間データの連携を促進し、オープンデータの活用を広めることです。
地理空間データの分断問題
現代の日本では、地理空間データが異なるフォーマットやシステムで管理されているため、「データサイロ」状態が発生しています。この状況は、防災シミュレーションの精度を下げたり、都市計画を非効率にしたりする原因となっています。OGC Japan Forumは、この問題を解決するために国際標準規格であるOGC APIを導入し、データ共有基盤を構築します。
プロジェクトの具体的な内容
本プロジェクトでは、OGC APIに準拠したサーバーを設置し、日本の多様な空間データを実装する具体的な実証実験を開始します。これにより、異なるデータのフォーマットやシステムの違いを乗り越え、誰でも必要なデータをオープンかつ自由に利用できる環境を整えます。これにより、新しいサービスの創出やイノベーションを促進することが期待されます。
目指す未来のビジョン
プロジェクトの成果として、以下のような未来を実現することを目指します。
- - 高精度な防災データ: 地盤データと建物の3Dモデルを統合し、現実に即した避難シミュレーションを行うことができるようになります。
- - 効率的なスマートシティ運営: インフラデータと人流データの分析を通じて、交通渋滞の緩和やエネルギー効率の最適化を実現します。
- - 新たなサービスの創出: 多様なデータを自由に結び付けることで、新たなビジネスチャンスが生まれるでしょう。
コミュニティの拡大
このプロジェクトが目指すのは単なる技術の開発だけではありません。幅広い知識と技術を結集し、多様なコミュニティを形成することで、日本の地理空間情報の未来をともに築いていくことです。活動に共鳴する新たな仲間を待っており、私たちと共にこの挑戦に参加していただくことを期待しています。
参加することで得られるもの
本プロジェクトに参加することで、最新の国際標準に触れながら、自らの手で日本のデータ連携の未来を創ることができます。企業や行政の方々には、自社の技術やデータを新たな社会基盤の中でどう活かすかを試すチャンスです。
イベントのご案内
このプロジェクトのキックオフとして、2025年9月6日に「都市3Dデジタルツインの最前線!」をテーマにしたミートアップを開催します。日本国内の専門家が集まり、技術的な課題やビジョンを共有する場です。多くの方々の参加をお待ちしております。
まとめ
今後とも、OGC Japan Forumでは地理空間情報のコミュニティ活動を活性化させ、オープンな技術開発を促進していきます。この挑戦が日本のデジタル双子社会の構築へと繋がることを心より願っています。