国際連携のもとで進むケニアの抗菌薬適正使用支援

ケニアにおける抗菌薬適正使用支援に関する包括的連携協定



2023年5月9日、サラヤ株式会社、国立大学法人長崎大学、塩野義製薬株式会社、株式会社Connect Afyaが共同で、ケニアにおける抗菌薬適正使用の支援に関する協定を締結しました。これは、薬剤耐性(AMR)の対策として、国際的な取り組みを目的としています。

この協定により、四者は以下の活動を通じて協力していくことを確認しました。

AMRに関する調査・研究の共同プロジェクト



ケニアの医療機関でのAMR対策に向けた調査や研究を共同で進めることが決定されました。具体的には、現地における薬剤耐性に関連する問題点を分析し、解決策を模索するプロジェクトの開始が期待されています。

国際連携の強化



塩野義製薬が提携している国際機関とも連携し、ケニア政府や医療機関との協力を強化します。これにより、AMR対策の国際的な枠組みが構築され、より効果的な対策が実施されると考えられています。

感染症対策のための人材育成



特に、ケニアの医療従事者に対して抗菌薬の適正使用や感染制御に関する教育を行うことを通じて、将来的にはAMR対策の指導者を育成することが目的です。教育プログラムの提供や、感染管理のノウハウを共有していく方針です。

薬剤耐性の深刻さ



薬剤耐性(AMR)は、抗菌薬に対するバイ菌の耐性が増加することで、治療が難しくなる現象です。2019年には、AMRによって127万人が死亡するという報告もあり、この問題は緊急に対処するべき課題とされています。感染症の増加は、世界全体の公衆衛生に大きな影響を与えかねず、より積極的なアプローチが求められています。

サラヤと長崎大学の役割



サラヤ株式会社は、感染症対策に積極的に取り組んでいます。1952年の創業以来、衛生環境の改善に努めており、アフリカ地域ではウガンダに生産拠点を設け、現地製品の提供を行っています。また、長崎大学は1942年から感染症研究に力を入れ、質の高い教育と研究を展開してきました。この連携により、サラヤの技術力と長崎大学の研究力が合わさることで、実効性のあるAMR対策が期待されます。

Connect Afyaの取り組み



株式会社Connect Afyaは、「健康」をテーマにした企業で、ケニアに地域に密着した医療サービスを展開しています。感染症検査を含む医療機関への支援を行ってきた実績があり、今回の協定締結でも重要な役割を果たしています。新たに、ナイロビに大型の臨床検査ラボを開設する計画もあり、地域医療の推進が期待されています。

このように、今回の包括的連携協定は、4社の専門知識を活かし、ケニアにおける抗菌薬の適正使用とAMR対策を強化するための重要なステップとなります。今後の成果が大いに期待されるでしょう。

会社情報

会社名
サラヤ株式会社
住所
大阪府大阪市東住吉区湯里2-2-8
電話番号
06-6797-3111

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