廃漁網を生かす新素材「amuca」誕生！地域と共に未来を切り開く

廃漁網を生かす新素材「amuca」誕生！

廃漁網から生まれたナイロン素材ブランド「amuca」が、8月8日より販売を開始しました。このブランドは、宮城県産の漁網を100%アップサイクルした高品質なナイロン生地やペレットの提供を行っており、地球環境への貢献を果たすことを目指しています。

廃漁網が抱える問題とは？

海洋に流出するプラスチックごみは年々増加しており、特に漁具がその大部分を占めています。実際、日本の海岸に漂着するプラスチックごみの約59.5%は漁業関連のゴミであり、漁師たちにとっても処理費用が大きな経済的負担となっています。こうした現状を受けて、amu株式会社は廃漁網をリサイクルする仕組みを確立しました。漁港から廃漁網を回収し、分別・加工を経て再生することで、資源の無駄をなくすだけでなく、漁業者の経済的負担を軽減します。

「amuca」の魅力とは？

「amuca」は、特に注目すべき点がいくつかあります。まず、バージン素材と同等の品質を持つナイロン素材を提供できる点です。これにより、ファッションアイテムからインテリアまで、多岐にわたる製品への応用が期待されています。また、製品には「amuca®」タグが付き、トレーサビリティが保たれるため、消費者はどの地域でどのような漁業に使われていたかのストーリーを知ることができます。

地元漁業との風を巻き起こす

廃漁網を新たに生まれ変わらせる「amuca」の取り組みは、地域文化の再認識にもつながっています。漁港が多く点在する日本各地の地域性に合わせた商品開発を進め、漁業を営む人々に誇りとアイデンティティを持ってもらうことを目指しています。例えば、スポーツアパレルやバッグ、インテリア資材など、様々な分野でのコラボレーションも進めていく予定です。

サーキュラーエコノミーの実現に向けて

「amuca」の未来は、廃漁網の循環利用にあります。新たに商品化された製品を回収し、再度ナイロン原料としてアップサイクルするサーキュラーエコノミーを実現していくことを目指し、amu株式会社はテクノロジーと連携しながら持続可能な製品開発を進めています。

代表取締役CEOからのメッセージ

代表取締役CEOの加藤広大氏は、「私たちが拠点とする気仙沼市は長年漁師町として栄えてきた場所です。漁業に関連する全ての人々が心を一つにして、大漁を祈願しながら町を支えています。私たちはそんな地域のためにも、廃漁網の再資源化に挑戦し、地域を盛り上げるプロジェクトとして「amuca」を展開しています。」と、理念を語っています。