木造建築の構造計算を支える「WOOD-ST Ver.2」の誕生
木材を使った建物の設計に特化した構造計算ソフト「WOOD-ST Ver.2」が、株式会社構造システムから発売されました。このソフトは、特にルート2までの木造建物に対応しており、さまざまな設計形状を視覚的にモデル化し、計算を行うことができます。特に、木造建築が持つ環境への配慮やコストメリットが近年注目される中、WOOD-STはその利便性を一層高めています。
WOOD-STの基本機能
「WOOD-ST」は、製材や集成材を利用した大断面のラーメン架構、さらには壁とブレースが混在した構造の入力が可能です。また、階の途中に中間階を設定できるため、スキップフロアの構造設計にも柔軟に対応できます。これにより、比較的複雑な形状の建物に対しても適切な設計が行えるようになっています。
木材を使用した建築物は、健康的で快適な居住空間を提供するだけでなく、二酸化炭素の排出抑制や資源循環型社会の形成にも貢献しています。また、鉄骨造に比べて建築コストや工期の短縮が期待されるため、非住宅木造建築物に対する関心も高まっています。
WOOD-ST Ver.2の進化した機能
新バージョンである「WOOD-ST Ver.2」は、顧客からの要望を取り入れ、多くの新機能を搭載しました。
最大軸数の拡張
平面のグリッドは、X方向とY方向共に最大200軸まで作成できるようになりました。これによって、旧バージョンの150軸から大幅に対応力が向上しました。特に大規模な建物の設計においては、軸数の拡張が大きな利点となります。
登り梁の入力
登り梁の入力が可能になり、節点を立面方向に移動させることで、山形や片流れのラーメン架構の設計にも対応。位置補正コマンドや範囲入力コマンドを用いることで、複雑な形状の設計も簡単に行えるようになりました。
柱頭・柱脚接合部の解析
柱と接合部の間に中間節点を設けることにより、柱頭・柱脚接合部の引抜力を考慮した解析ができるようになりました。これにより、ブレース耐力壁や面材耐力壁による軸力をもとに、接合部の強度を検証することができます。
基礎の検討機能
新たに基礎に関するさまざまな検討が可能となり、接地圧の検討や土台のめり込み、曲げに関する分析も行えるようになりました。これによって、より詳細な施工プランニングが実現します。
構造計算書の機能強化
構造計算書の出力機能も強化され、図の分割出力が可能になりました。特に大規模な構造物でも、出力時に文字が重なることなく、見やすい資料を作成できます。また、出力図は細かくレイヤー分けされ、CAD形式でも利用可能です。
結果図ウィンドウ
応力図や変位図が一目で確認できるウィンドウ機能の追加により、問題点の早期発見が可能になりました。不具合が疑われる場合でも原因を迅速に特定でき、設計の修正が容易です。
新発売キャンペーン情報
新バージョンの発売を記念して、期間限定で10%オフのキャンペーンが実施されます。2023年5月15日から2023年9月30日までの間、新規購入やバージョンアップでの申し込みが対象となっています。
- - 新規購入: 定価605,000円 → キャンペーン価格544,500円
- - バージョンアップ購入: 定価77,000円 → キャンペーン価格69,300円
まとめ
「WOOD-ST Ver.2」は、木造建築の構造計算をより身近に、そしてより効率的に実現するために設計された優れたソフトウェアです。新機能の数々は、設計者のニーズに応え、使いやすさを大幅に向上させています。購入を検討中の方には、この機会にぜひお試しいただきたいソフトウェアです。詳細は
公式Webページをご覧ください。